オペラセリアのエピローグ 2
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ない為に、限られた年数をどう活用するか。
他者と、どう関わっていくのか。
うん、とてつもなく難題だ。
師範ならどうするだろう……なんて、他人任せは良くないな。
自分で考えて、決めて、進むしかない。
人間でいられる間は、一人の人間として、自分の道を精一杯歩こう。
それが、生きるってことでしょう?
「アリア。貴女にお願いがあるのですが」
マリアさんに別れを告げて、すぐに時間を止めたレゾネクトの本体。
それを目には見えないどこか別の空間へ飛ばしたアリアに、声を掛けた。
落ち着いた様子で私と静かに向き合う彼女は、振る舞いも雰囲気も優雅で洗練された威厳を感じさせるものに変わっている。
さすがは、女神歴…………実質、何十年になるんだろう?
「翼と力を封印、ですか?」
「ええ。ある程度人間生活を過ごしたら、私も泉へ行こうと思いますので、期間限定でお願いしたいと。難しいでしょうか」
「いいえ。分かりました。少し失礼します」
アリアの右手が私の額に軽く触れる。
目蓋を閉じて数秒後、頭の奥で りーん……と尾を引く鈴の音が響いた。
「これで、十数年から二十年は人間と変わらない生活を続けられる筈です。自然と解ける前にどうしても解放したい場合は私の名前を呼んでください。私がどこに、どんな状態で居ても、必ず駆けつけますから」
開いた目で肩越しに背中を確認すると、翼が跡形もなく姿を消していた。
試しに『言霊』を使ってみようと意識を高めるが……
あれ? 使い方が解らない。
最初からそんなものは無かった、って感じだ。
ふむ。これが封印か。
妙な空振り感に納得してアリアへと向き直れば。
目元は真っ赤でも、浮かぶ微笑みはふわふわと柔らかい。
現状は諸々複雑そうだが、彼女なりになんらかの結論を出したらしい。
「ありがとうございます。お手数をかけますが、よろしくお願いします。あ。今更ですが、助けてくださって、ありがとうございました」
レゾネクトに襲われた夜、逃がしてくれたお礼をまだ言ってなかった。
単純にそれを伝えたのだが。
首を傾げ。うなだれて、落ち込んでしまった。
自身の力で人間離れした私に対して、責任を感じてるのかな。
「貴女には、どう償えば良いのか」
やっぱり。
こういう場合、気にするなと言っても無理な相談だ。
下手に遠慮しても、蟠りは必ず残ってしまう。
なら。
「そうですね。では、私の力が必要な時には、いつでも利用してください。せっかく手に入れた道具を無駄にするのは勿体ないですから」
「利用だなんて!」
「私もたった今貴女を利用しました。これからも必要があれば利用します。お互い様ですよ。神で
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