4話『復讐者と堕天使《決着》』
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中でそう思いながら、教会へと向かった。
〜レイナーレSaid〜
「ごきげんよう、堕天使レイナーレ」
私は今、ありえない状況に陥っている。
アーシアから聖母の微笑を奪い、至高の堕天使となった私が悪魔、それも先日転生したばかりの下級悪魔に負けるなんて。
それに、現状は最悪だった。
私の周りには悪魔しかいない。
そして目の前に立ち、私に声をかけてきたのはーーーーー。
「…………グレモリー一族の娘か……」
「はじめまして、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主よ。短い間でしょうけど、お見知りおきを」
完全に私を包囲したつもりでしょうけど、残念。
私は少し笑みをうかべて言う。
「………してやったりと思っているんでしょうけど、残念。今回の計画は上に内緒ではあるけれど、私に同調し、協力してくれている堕天使もいるわ。私が危うくなった時、彼らは私をー「彼らは助けに来ないわ」っ!」
私の言葉を遮り、グレモリーが言う。
「堕天使カラワーナ、堕天使ドーナシーク、彼らは私が消し飛ばしたから」
「嘘よ!」
私は上半身だけを起こし、グレモリーの言葉を強く否定した。
すると、グレモリーは懐から二枚の黒い羽を取り出した。
「これは彼らの羽。同族のあなたなら見ただけでわかるわね?」
紛れもない。
目の前にある羽は、ドーナシークとカラワーナのもの。
でも、まだミッテルトがいる。
恐らく今、あの人間を殺してこちらに向かっている筈。
フフッ、グレモリー達が油断しているこの状況では、勝機はこちらにあるわ。
私がそう考えていると、グレモリーが何かに気づき、私に言う。
「堕天使レイナーレ。この子、兵藤一誠の神器はただの神器じゃないわ。それがあなたの敗因よ」
ただの神器じゃない?
何をふざけたことを言っている。
「ーーーーー『赤龍帝の籠手』、神器のなかでもレア中のレア。籠手に浮かんでいる赤い龍の紋章がその証拠。あなたでも名前ぐらいは知っているでしょ?」
「なっ!?ブ、ブーステッド・ギア……。『神滅具』のひとつ……。あの忌まわしき神器がこんな子供の手に宿っていたというの!?」
私はあまりの事態に驚きを隠せないでいた。
「じゃあ、最後のお勤めしようかしらね」
途端にグレモリーの目が鋭くなり、冷酷さを帯びる。
「消えてもらうわ、堕天使さん」
冷たい口調。
でも、まだ私には勝機がある。
そのために、今は時間を稼ぐ。
「イッ
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