第2話 砂上の日常
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な百代の態度に京が推測を口にする。
「今日は挑戦者がいなくて、殴れてないから気分が悪いとか?」
「い〜や、いたぞ。けど何時も通り一撃で終わってしまった・・・」
「ホント、何時も通りじゃねぇか」
「ってか、殴れてないから気分が悪いと言う部分は否定しないんだ・・・」
百代の答えに、呆れるガクトこと島津岳人とツッコむモロ。
「・・・・・・その義姉さんの反応からすると、強者に逃げられたとか?」
「当たらずとも遠からずだが、よく解ったな?」
「何年義姉さんと一緒にいると思ってるの?それで・・・・・・如何いう事なの?」
歯切れの悪い百代の態度にうんざり気味だったようで、敢えて直截に聞く大和。
百代としては心配されていると思い込み、説明しだす。
昨日の挑戦者は時間帯を夜に指定してきたので、帰りは勿論夜に成ってしまった事。
何時も通りあっさり終わってしまい、欲求不満で帰るところに強者同志と思われる戦いの一端を僅かに見て、高揚した事。
そんな場面を見て我慢できなくなり、双方の素顔を確認して、あわよくば乱入しようとしたら誰も居なかった――――恐らく逃げられたという推測を立てた事。
これらが百代の気だるげな態度の理由らしい。
それを聞いた5人の内、まず京が疑問を口にする。
「モモ先輩。そもそもその人たちは強かったの?」
「夜とは言え、私の視力をもってしても輪郭を朧げにしか捉えられなかったんだぞ?少なくとも身体能力上では壁越えであることは間違いないんだ!クソっ、如何して私が目を付けた奴らは忙しいなり逃げるなりするんだ!」
自分の戦闘欲求を満たせないのが余程腹立つのか、百代は苛立ちを露わにする。
「そうは言っても、皆が皆義姉さんみたいに好戦的じゃないんだから、しょうがないんじゃ――――」
「武人なら強者と戦った上で勝ちたいと思うなんて当然の事だろうっっ!!――――って、お前達に苛立ちをぶつけてもしょうがなかったな。すまん」
「いや、いいんだけ――――」
「よーーー!お前ら!リーダーであるキャップ様の到着だぜ・・・・・・・・・って、何この空気?まさか俺を除け者にして青春の1ページをまた捲ろうとしてたのか!?ズルいぞ、大和!」
百代によって作られた気まずい空気を、一瞬にして帰るキャップ。
結果的にはだが。
「落ち着け、キャップ!ちゃんと説明するから・・・」
空気は変えたが、一瞬にして駄々を捏ねる精神年齢小学生並みのやんちゃ坊主を、一番最初の幼馴染である大和が抑えに回った。
そんな2人の様子を見て、百代は頭振るう。
「あー、ヤメだヤメだ!辛気臭いのは私に似合わない!こんな事より明日、何するか決めるぞ」
「そうだね。それでキャップ、今
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