Fate/stay night
1181話
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とにかく大体の件は確認出来た。
当然脳裏のリストの中には、乖離剣エアの姿もある。……王律鍵バヴ=イル? ってのは、多分鍵って名前からして王の財宝を使う時に持っていた、鍵の形をした剣っぽいものだと思う。
ふむ、やっぱりまずはこれからか。
ゲイ・ボルクを空間倉庫に収納してから、脳裏のリストから乖離剣エアを選択。
見るからに思わず目を奪われるような、怪しげな迫力を持っている。
なるほど、ランクEXってのは伊達じゃないな。
ただ……問題は、だ。
教会で金ぴかが放った宝具を奪った時の違和感。
あの違和感が俺の予想通りだとすれば……ちょっと洒落にならない事態になるかもしれない。
気のせいであって欲しい。そう思いながら、魔力を込めつつ乖離剣エアを握る。だが、そこにはやはりどこか違和感があった。
あの時と同じ違和感。
直接乖離剣エアを握っているのではなく、何枚かの布越しに握っていると表現すればいいのか。
ともあれ、そんな不思議な感触だ。
それが何を意味するのかというのは、こうして握っていれば本能的に理解する。
……そう、真名解放は出来ないのだ。
「何でだ?」
思わず呟く。
俺のアークエネミーというクラスの能力は、他人の宝具を使えるという事……じゃないのか?
もしかしてその能力がなくなった?
最悪の予想をしながら乖離剣エアと入れ違いに、先程空間倉庫に収納したゲイ・ボルクを取り出す。
ちなみに、ランサーから形見として貰ったゲイ・ボルクの方は、ゲイ・ボルク(真)とか脳裏のリストに表記されていた。
かと言って、金ぴかから奪った方のゲイ・ボルクは別に(偽)と表記されている訳ではないのだが。
ともあれ取り出したゲイ・ボルクを握ると、その瞬間に真名解放出来るというのを本能的に理解出来る。
そのままゲイ・ボルクを収納し、ルールブレイカーを取り出す。
こちらも同様に真名解放出来ると本能的に理解出来た。
……ちょっと待て。となると……
先程よりも壮絶な嫌な予感を胸に、王律鍵バヴ=イルを取り出す。
射出が可能で、一度に複数の中身を取り出せるという能力を持つ、王の財宝。
持ち主の金ぴか自身、中に何が入ってるのかを把握出来ないってくらいだから、空間倉庫のようにリストを表示する機能はないのだろう。
一長一短。
だが、宝具を大量に保有しているとなれば、それは当然価値がある。
それこそ、金ぴかの命よりも価値があると思ってもいい。
しかし……王律鍵バヴ=イルを握っても、魔力を流しても、王の財宝が発動する気配はない。
「……最悪だ……」
何だって俺は、あんなに手加減をしながらあの金ぴかと戦ったんだ?
それも、こっちの思うように動かす為に挑発をしながら…
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