第107話 役者が出そろって行くようです
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ぞ。」
「うぅぅむ、イマイチ納得いかんでござるなぁ。確かにお二方とも……?」
「んで小太郎。お前も俺のあの一撃喰らってすぐ動けるとか有り得ねぇわ。ジオンの家系が
代々積み重ねて強化して来た重力魔法と強化魔法の合わせ技だぞ?正直化けモンだわ。」
「お、おお?そら良かったわ。」
「そんでネギだが………ふっ。」
「鼻で嗤われた!?」
褒め千切られた皆に対し、僕は何故か鼻で笑われた。うぅ・・・確かに僕の攻撃は一発しか
当たって無い上に、全然効いてなかったけれど・・・。
「あぁ、違う違う。凄すぎて笑いが出ちまったんだ。」
「……ま、そこだけは認めたげるわ。アレ使われてまともに戦える魔法使いが居るとはね。」
「は、はい、驚きです……。」
「え、え?あの、一体……?」
「一体全体も、これだよ、コレ。」
コレ、と何かをつまんでいるかの様に差し出された指の先を、目を凝らしてよく見る。
すると細い・・・物凄く細く短い針のような物が見えた。長さは5ミリもなく、髪の毛よりも
細い為、あると分かって注意して見ないと分からない程だ。これが、凄い理由?
「これは"魔落とし"っつぅ、初代大魔導士の時代からの研究の結晶だ。」
「土魔法で長い年月をかけて作り上げた金属を私の炎で焼いて、エイルの水で締め、ジオンの重力で
圧縮して、それを何十回もかけて出来るのがコレ。金属を作る段階でありとあらゆる術法を片っ端
から詰め込んで……要は、これ一つで魔法の誘導・反転・吸収が出来るって事。
ま、一回しか使えないけどね。」
「おいバカそれ一番企業秘密だろうが。」
最後の掻い摘んだ説明とさっきの状況・・・つまり、ジオンさんが足元に設置していた"魔落とし"と
言うアーティファクト?に、僕の身体が誘導されていたから、ジオンさんはそこだけを防御すれば
良かった・・・って話しなんだろうけれど、それもやっぱり、反応出来る速度と技術が無いと無理な
事だ。と、好奇心でその針を受け取ってみ――
ズンッ!
「うわっ!?」
「ハッハッハ、重いだろ?なんせ500kg近くあるからな。」
「ごひゃ……!?」
受け取った瞬間、重さに耐えられず、指を離してしまう。500kgもの金属をあれだけの大きさに
圧縮してしまうのも凄いけれど、それを思考も雷速化した僕に気付かれず、設置しながら僕ら二人を
軽々と相手してみせたこの人・・・やっぱり、底が見えない。
「よーし!それじゃ明日の開戦に向けて一杯やるか!!」
「お、いいねぇラカン。あんた話分かるじゃねぇの。」
「ふむ、昼から飲む酒なぞ味わった事が無かったな。ど
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