第十八話 プールですその八
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それでもドーナツはないでしょ」
「他にはチョコレートでも飲んでおられるわよ」
「うわ・・・・・・」
皆それを聞いてまたびっくりです。
「余計にないわよ、それ」
「チョコレートはウイスキーとかブランデーであったりするけれど」
本当に皆よく知っています。
「どうしてそんなのでばかり」
「飲めるのかしら」
「美味しいらしいわよ」
その方のコメントだとそうなんです。実際に。
「甘いお酒にはお菓子が合うってことで」
「甘いお酒にはってことはカクテルとかもかしら」
「多分」
そうなると思います。よく考えたらお酒は一つじゃないです。お酒屋さんに行ったら普通に缶の発泡のサワーなんかがありますし。お父さんはこっちも好きです。
「そうなると思うわ」
「カクテルとかにはまあいいかも」
「クラッカーとかビスケットとか実際に合うしね」
またしても皆随分と詳しいです。
「そういうことならわかるわ」
「そういえばワインも甘口だって言っていたわよね」
「ええ」
皆のその問いに頷いて答えました。
「そうよ」
「だったら合うかもね、それも」
「そうかも」
「合うのね」
「実際にやってみたことはないけれど」
未成年でお酒飲んでいたら問題なんですけれど。何か今の会話ではそれが完全に抜けてしまっているような。これは気のせいなんでしょうか。
「いいかも知れないわね」
「そうね」
「いいの」
「ひょっとしたらよ」
「お菓子とお酒っていうのもね」
「ううん」
皆の話を聞いて腕を組んで考え込みます。ここで男の子達の話が聞こえてきました。
「あっついよなあ」
「ビールでも一杯な」
「ビールって」
学校でよくもまあそんな言葉を。ビールはないと思いますが。
「枝豆でな。どうよ」
「やっぱり柿の種でしょ。それとピーナツ」
「あっ、それもいいな」
何気にとんでもない話をしています。話を聞いていて少し呆れています。
「飲んでるのね、確実に」
「煙草やるよりましなんじゃ?」
「流石にあれはね。駄目よ」
「煙草は駄目でお酒はいいの」
何かどうにも。あまり違いはないんじゃと思います。そういえば煙草で怒られる生徒はいてもお酒で怒られる生徒はいないような。気のせいでしょうか。
「だって。お酒はお付き合いでね」
「私なんかしょっちゅう信者さんに勧められていたわよ」
「ふうん」
教会じゃお下がりを頂いて。どうも彼女のお父さんなりお母さんなりが信者さんと一緒に飲んでいてその時に勧められたみたいです。天理教では日本酒とビールが多いです。
「それでまあ」
「私は詰所に住んでるけれどそこで」
「皆飲むの」
「ちっちはないの?そういうの」
私に話が振られました。
「教会で信者さんに、とか」
「あるわ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ