Fate/stay night
1180話
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程度の調整は利くにしても、金ぴか諸共に消滅してしまっては意味がない。
何だって俺がここまで金ぴかを挑発してきたのか、それが分からなくなる。
映像モニタに映し出されている金ぴかの顔に浮かんでいるのは、嗜虐的な笑み。
自分の宝具が負ける筈はないと……このニーズヘッグにも勝てると、確信しているのだろう。……いや、金ぴかだから、確信じゃなくて慢心か。
『天地乖離す……』
真名解放により、乖離剣エアから放たれる大量の魔力が溢れ出る。
それを見ながら、俺もまた最後の言葉を発し、トリガーのロックを解除する為に口を開く。
「嘲笑する虐殺者の名の下、神々の黄昏をここに」
その言葉と共にトリガーのロックが外され……
『開闢の星!』
「ラグナロク、発射!」
金ぴかの真名解放が終了すると同時に、ラグナロクのトリガーもまた引かれる。
乖離剣エアが振るわれるのと同時に、空間その物が斬り裂かれたように時空断層とでも呼ぶべき現象が起き……だが、同時にそこへとブラックホールランチャーから放たれた極小規模の重量の塊が、空間を斬り裂かれたその中心地点へと命中する。
同時に極限まで圧縮された重力の塊は、時空断層をそれ以上起こさせずに留め、やがて重力崩壊を引き起こす。
その重力崩壊により、時空断層そのものを破壊するという光景を俺は見る事になる。
重力崩壊が引き起こした破壊が周囲に広がる寸前にトロニウム・エンジンの最大駆動によって作り出された莫大なエネルギーが放たれ、時空断層を飲み込みつつあった重力崩壊している場所に着弾。重力崩壊を一時的に押し留め、その代償として重力崩壊とエネルギーが融合し、結果的に更に凶悪な破壊力を生み出す。このままでは周囲へと広がるその破壊エネルギーをT-LINKシステムによって増幅された俺の念動力が包み込み、周囲への影響を遮断する。
重力崩壊の時点で時空断層その物が完全に消滅していたのだが、念動力の結界と呼ぶべきものが存在する中で行き場のなくなった重力崩壊と莫大なエネルギーはより圧縮され、濃縮され、破壊力を二乗倍にしていく。次にその念動力の結界そのものをグレートグランドマスターキーによって生み出された魔力で覆い隠して周囲から完全に隔絶する。
こうしてかなり威力を弱めて発射したラグナロクが消滅した後……そこには何も変わっていない光景のみが広がっていた。
そう、乖離剣エアの真名解放とニーズヘッグ最大にして最強――かなり出力を絞ってはいたが――の攻撃方法でもあるラグナロクが空中でぶつかったのに、地面に落ちていた枯れ枝の1本すら折れてはおらず、ぶつかり合った衝撃で地面に亀裂が起こったりもせず、森に生えている木が何の被害もないままにそこに存在している。
何が起こっているのかといえば、答えはそう難し
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