暁 〜小説投稿サイト〜
殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
2話 情が消えた狂暴(バーサーク)
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くこんな単純作業を無理矢理やらされていたみたいで、この中で、最も素早くマガジンをセット出来ている。
 「次の隊長は誰にするか決めたのか?カリヒ以外にこの部隊をまとめられる奴は居ないと思うしな」
 「今のところ、候補はカイさんだ。でもあまり負担はかけられないだろ?そこで、サジも候補に入れてある」
 「海彦にやらせる気はないのか?」
 海彦さんは勢い良く迫ると、身を引く性格だ。この個性派部隊の指揮は向いていないだろう。
 「俺や海彦さんやカイさんよりもミレーナが良いと思うな」
 サジは2つのマガジンを木箱に投げ入れた。
 「そう言えば、この作業を始めてから、ミレーナはしゃべらないな」
 と思い、ミレーナの手を見てみると…
 「死ぬほどトロいぞ」
 サジはまたしても的確に状況を言う。
 そう。1秒に約1発の銃弾を込められるとしたら、ミレーナは30秒に1発のペースだった。
 「話しかけないでくれるか?」
 ミレーナは2日酔いと似た感じの辛そうな声で続ける。
 「あ、すまんカリヒ。さっきの言葉は前言撤回だ」
 サジは珍しく自分の意見をねじ曲げた。
 「俺が隊長やるわ」
 「ああ。それがいい」
 利害の一致だ。
 
 
 そんなこともあり、新隊長はサジ・レードボルグに決定したわけだ。
 この第三部隊に未練を残しながらも、次の戦闘へと火蓋が切って落とされた。
 「カリヒ隊長」
 新入退院のレンジさんが僕を呼んでいる。彼は身寄りがなく、コードネームとしてレンジと呼ばれている人だ。まあ。この人達がいれば安心だろう。
 
                続く?
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