暁 〜小説投稿サイト〜
殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
2話 情が消えた狂暴(バーサーク)
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
投げ伏せ地面に叩きつけた。
 「グレネード貸してください!」
 僕は栓の抜けてないグレネードを投げ、リーナに渡す。リーナは栓を外し、サイボーグの口の中に入れる。
 そしてリーナは体を投げ出し、前回り受け身で離れる。アーシャは引き金を引き、手榴弾に当て爆発させた。生身の顎がはじけ飛ぶ。

 僕たちは軽戦車、トラック、オートバイを持ち運び、射撃場に行く。
 「第三部隊の皆さん!無事ですか?」
 「あ?えっと?」
 射撃場には見知らぬ大型トラックと、背の高い成人男性が堅苦しく立っていた。その大型トラックのトランクにはテントのようで、僕らの小隊を半分ほどが生活できそうな空間になっていた。
 「自分たちは第八部隊諜報部フレーム。はじめまして、隊長のフェンド・スミルノフです」
 「八部隊かぁ。応援感謝する」
 彼はテントの入り口を広げ、言う
 「乗ってください」
 フェンドさんのお言葉に甘え、コードグリーン、パープルのメンバーを乗せる。
 アフリカの砂漠の隣に存在する林には獣道ができていて、丁度戦車が通れるくらいの大きさだ。ここなら見つかることも少ないだろう。
 そしてそのトラックに僕達はついていく。
 走行中、僕は半分眠たかった。寝ようとしたが、アーシャは僕を揺するように起こす。
 「起きてください!後ろからあのサイボーグが来ています!」
 「嘘だろ?」
 軽戦車の最大速度と同じ時速35キロについてきている。
 「コードブルー!」
 僕は無線を取り出し、軽戦車部隊に連絡する。
 『はい!ブルー1です!』
 リーナは飛び起きたような声を上げ、答えた。
 「ブルー3に繋いで!砲塔を後ろに向けて!サイボーグが追尾してきている!」
 『ブルー3、了解』
 サジの向けた砲塔から出た高価な榴弾は敵サイボーグの胴体を貫き炎上させる。この前カイさんが競り落としたもの。金が無い第三部隊からしてみたら相当の痛手だ。サイボーグごときに…
 榴弾はかすってもダメージを与えられるものだ。それを見越してカイさんは榴弾を選んだのだが、サジは弾が当たりづらい行進間射撃でも胴体を貫く事ができた。
 「軽戦車を降りろ!」
 『なんで?』
 「ヘリが迫ってきている!」
 僕らのトラックは速度を落とし、走行しながらも、戦車に乗っている3人を引き上げる。
 見つかることがないと思っていたが、敵のヘリはサイボーグに索敵させていた様で、奴の左目カメラは僕らを写してヘリに伝えていたのだろう。
 「ミレーナ。RPGかして」
 僕は彼女に要求するが、
 「嫌だ!」
 拒まれてしまったようだ。
 「ロケランだったらいいよ」
 「はぁ?」
 「え?ソッチのほうが高くないか?」
 サジは冷静に言葉を発した。
 「だってカリヒが使った武器って壊れ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ