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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
2話 情が消えた狂暴(バーサーク)
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たのか気になるよ」
 「気になるか?」
 機械の口からは人間の声が聴こえる。
 「俺は別にお前らに恨みがあるわけじゃない。無いと言ったら嘘になるが、この体になる前は奴隷だったんだ。だが、お前らができたせいでこの体にされた!もう普通の人間の生活が何一つできなくなっていたんだ!」
 逆上するように僕に向かって殴りつけてくる。
 僕はそれを飛び込み前転で回避する。そしてプラスチック爆弾、C4をサイボーグの背中に取り付けた。
 そして体を投げ出すように距離を取り、銃を乱射する。弾丸はうまくC4に触れ、爆発と同時にパーツの一部が破片のように飛んできたのが見えた。階段を降りようとした瞬間、薬莢に足を取られて、踊り場にそのまま体が転がっていき、敵から大きく離れる事ができた。
 敵は再びガトリングガンを連射してきた。僕は踊り場から直角に隠れる。敵の足音は聞こえないものの、床が振動する大きさで敵の位置が把握できる。間違えなく奴は近づいてきている。
 30秒ほど経っただろうか。銃声が消え、ガトリングが空回りをしている。
 「弾切れか!」
 僕は即座に前にでてグレネードを投げようとするが、空回りと言うより、ドリルのように回る銃身が僕に向かって迫ってくる。僕は階段に体を投げ出し、1階の武器庫前に落ちた。
 「待て!」
 機械が言葉を発しながら僕に向かって接近してくる。弾がもうないのかドリルだけが迫ってくる。
 「カリヒさん!伏せてください!」
 僕はその声にしたがってしゃがむ。恐らくその正体はアーシャだ。敵が思いっきり僕に近づいた辺だ、僕の隣に空き缶の様なものが転がった。逃げろといっただろ、と叫びたくなったが、彼女の成長した声を聞いてしまい、それどころじゃなかった。その声で恐怖がかき消された気もした。
 「嘘!」
 否。その空き缶のせいで、恐怖が上書きされたのかもしれない。グレネードだと思い、耳を塞いだ。まぁ、本物のグレネードだったら僕は木っ端微塵だったのだろうけど。
 この空き缶の正体はチャフグレネード。電気で動いているものを妨害するもので、今左目のカメラを無力化した。敵は僕の左耳すれすれにドリルを撃ち落としてきた。
 「今です!」
 リーナが合図をすると発砲音が聞こえ、血が僕の額に落ちてきた。
 「生身の右目を潰したのか!」
 全く、アサルトライフルでここまで的確に1発で眼球に当てるとか、アーシャは凄いな。以前のゲリラ戦で吹っ切れたのだろうか?
 「カリヒさん!標的から離れてください」
 「何?」
 僕はリーナに言われたとおり、仰向けの状態から転がってうつ伏せになり、クラウチングスタートでアーシャのいる位置まで下がる。するとそれと同スタートでリーナが駆け出し、サイボーグの空回りしている右ガトリングの根本を左脇で抑えた。そのまま力で
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