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提督がワンピースの世界に着任しました
第04話 海戦後の話し合い
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ということで思いついた名前を使おうと決めておいたものだった。そして、所属も大日本帝国と言うことにしておいた。

 俺の名乗りに、ボクダンと名乗る男の眉がピクリと反応する。ボクダン少将は大日本帝国という名称に反応したように感じたけれど、なにか知っているのだろうか。少し彼の様子を気にしつつ今回の会談の目的を聞くことにした。

 ボクダン少将の話では、彼らは海軍本部があるというマリンフォードという島からマリージョアと呼ばれる島に荷物を輸送する任務中だったという。その輸送任務中に正体不明の我々が現れ、交戦することになり敗北。しかも、船隊の最高責任者であった海軍本部の中将が逃げてしまったため、ボクダン少将が代わりの責任者となって判断し、俺達にに降伏したとのこと。
 聞き慣れない島の名前。やはり自分たちは日本ではないどこか遠くへ来てしまったことを把握させられてしまった。

「なるほど、それは大変でしたね」
 俺は一通りの話を聞いて、他人事のように当り障りのない感想を述べた。
「えぇ。それでコチラの要求なのですが、運んでいた積み荷を全てお譲りするので我々を開放して頂きたいのです」
 ボクダン少将は、任務で運んでいた積み荷の所有権を俺たちに全て譲る代わりに俺達が救出した彼ら兵達を全員開放するように交渉してきた。

「兵達を開放して下されば、積み荷の所在は追求しないように海軍上層部に願い出ます。それに、私たちが海軍本部に戻って戦闘から逃げ出した中将について報告すれば、中将の責任追及が行われて積み荷に関することも中将の責任になると考えています。貴方達が略奪者として海軍に手配されることはなくなると思いますがどうでしょうか?」

 若干顔を強張らせつつ、俺達が提案を受けた時に考えられる利点を話すボクダン少将。真剣に話す彼の様子から嘘をついているようには感じられない。だが、彼が本当に話したとおりに行動するかどうか確認する術がないし、報告を受けた海軍側も俺達の事をどう判断するか読めない。
 しかし、現状5人の艦娘達に俺を加えた計6人しかいない艦に数百人の敵兵達を捕まえておいて管理することは大変だろうし難しいと思う。それに、今の提案を蹴ったとしても今後捕虜を活用できる機会が来るかどうか分からないし、捕虜を持ち続けることは無駄になる可能性も高いと思う。

「見たところこの船には、少数の乗員しか居ないようですし捕虜の扱いにも困っているのではないですか?」
 ボクダン少将からも事実を指摘される。ボクダン少将の提案を受け入れたほうが賢明だろうと思う。

「わかりました、彼らは積み荷と交換を条件に開放致しましょう」
 こうして、彼らを開放するためにココから一番近くにあるという島を目的地と決めて海上を進むことになった。
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