第二百八十六話
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第二百八十六話 努力
美樹は三日程夜にとにかく風の魔法を何種類もこれでもかと魔力が尽きるまで出して勉強することを続けていた。
その美樹の傍らにいてだ、主に言った。
「そうされていってです」
「何かを見られて」
「そしてそこからですね」
「どういった風の魔法を使うべきかを決められるのですね」
「そのつもりよ」
そうだとだ、美樹も答える。
「考えることもいいけれど」
「まずは実行してみる」
「そういうことですね」
「それがご主人様の出された答えですね」
「まさに」
「貴女達と話していてね」
それでというのだ。
「あれこれ迷うよりはって思って」
「魔法をとにかく使う」
「そうされていますね」
「ええ、こうして使っているうちに」
こう言う美樹だった、汗だくの顔で。
「何か魔法がよくなってきた様な」
「ご主人様の風の魔法が」
「それ自体が」
「そんな気がするけれどどうかしら」
「はい、言われてみればです」
「鎌ィ足の魔法もさらによくなり」
ビルガーとファルケンは主に具体的に答えた。
「そして他の風の魔法もです」
「竜巻等もです」
「よくなってきています」
「練習をはじめられる前よりも」
「そうよね、何かね」
実査に魔法を使う美樹の方もというのだ。
「そんな気がするわ」
「練習をされていると」
「自然に上達している」
「三日程のことですが」
「それでもでしょうか」
「そうかもね、ならね」
美樹はここでこうも言った。
「もっとやってみるわ」
「明日もですね」
「明後日も」
「ええ、とにかく魔法を出し続けて」
それこそ魔力の尽きるまでというのだ。
「やってみるわ」
「そうですね、少なくとも魔法は上達しますし」
「悪いことはありません」
「このまま暫く続けるわ」
魔力を使いきるまでの魔法の勉強をというのだ、美樹は毎晩そうして必死に自分の風の魔法を勉強していた。
第二百八十六話 完
2015・11・2
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