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テイルズオブ転生者
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業を称える声であふれかえった。フィアンセの百面相が見れて俺は満足だ。
 だって――。だって、正史では、俺を送るために犠牲になったんだからね。

 むろん、即位したばかりの王(ちょっと前に即位した)が直に行くなど、大反対にあったが、粘り強い俺の説得によって、沈静化した。
 俺なら原作を知っているし、少しでも悲しい未来を救いたいんだ。

 表向きは、俺が、デリス・カーラーンで力と魔力で最も優れているからとしたが。
 見送りに来た人々に決意を込めた表情を浮かべながら、内心でほくそ笑む。
 これから、俺の英雄伝が始まるのだ! いざ、ファンタジアの世界アセリアへ!


×月※日

 やってきまして別の星。
 ただ、この星の魔力は急速に減衰している。

 理由は、人間たちの新たな技術「魔科学」だ。
 マナを大量に消費する技術は、人間たちの生活に革命をもたらしたが、マナはどんどんと減って行った。
 世界樹ユグドラシルが生み出すマナの量と消費量が釣り合っていないのだ。
 前世の環境破壊と一緒だな。人間はどこにいっても変わらない。

 このまま放っておけば、デリス・カーラーンに十分な「大いなる実り」を持ち帰ることができない。
 だから、魔科学のメッカであるミッドガルズに魔科学の使用をやめるように言えばいいのだ。簡単だぜ。


×月◆日

 くそっ、くそっ!

 ミッドガルズの人間どもめ! 俺の忠告を無視しやがった。
 「マナの産出量に見合った消費量に抑えましょう」という俺の常識的な意見が受け入れられなかったのだ。
 待て待て、焦るのはまだ早い。魔科学によるマナの減少で一番困るのは、ミッドガルズなのだ。
 きっと、俺の意見を受け入れてくれるだろう。


?月&日

 この星に来てから5年がたつ。
 あの手この手でミッドガルズの魔科学の使用をやめるように働きかけているが、全くうまくいっていない。
 ま、なんとかなるさ。
 なにせ俺はチート転生者ダオス! この程度の障害へじゃないぜ。


¥月*日

 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した

 どうすればいい!

 あれから10年もっ経ったのに何もうまくいっていない。
 いや、それどころか、魔科学がさらに発達し、事態は深刻化している。
 魔科学の危険性をきちんとしたデータを使って説明し、俺の身体を実験体として提供するまでした。
 そこまでしたのに、ミッドガルズの人間どもは、まったく変わらなかった。
 いや、俺のデータを使って、ますます魔科学は発展しようとしている。そこに、環境保護の文字はない。

 俺は
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