4話
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戦うべきではないと思うがな」
その次の瞬間、彼の姿が消える。彼はすでに彼女の背後をとり、莫邪を振っている。当然非殺傷設定である。だが彼女はそれを片手ではじく、さすがに彼も驚きを隠せない。彼女からひとまず距離を取る。
「…君の名前は?」
「カイザーアーツ正統、ハイディ・E・S・イングヴァルト。覇王を名乗らせていただいています。」
「そうじゃない。君が変身魔法を使っているなんてことはわかっている。その上で聞いているんだ。」
彼女は少し驚いた後、彼を見てはっきりと伝える。
「アインハルト・ストラトスと言います。」
「そのストラトスに聞きたい。君は叶わぬと知ってなお、その願いを貫き続けることをどう思う?」
「え…。それは…」
「フ、少し意地悪な質問だったな。今のキミは、まさしくそうなのだから」
彼女は何も言えない。彼は苦笑いしているだけだ。彼も何か自分と重ねることがあったのだろうか。
「そんな君に、手を抜くのは失礼なことだ。これからは、手加減はなしで行くぞ。」
彼はその手に干将莫邪を持つ。
「準備はいいか。…ならば、行くぞ!!」
彼は横から仕掛ける。干将を振り、莫邪で突き、彼女の拳を弾き、流れるようにその首元を狙って莫邪をふるう。当然、簡単に決めさせてくれるわけもなく、距離をとられてしまう。しかし、高速で移動しその背後をとる。慌てて彼女は振り返り、防御をとるが、その防御すら崩し、斬られる。
(なんて…実力…。こんな人がいるなんて)
「もう限界か?君の実力はその程度なのか?」
「そんなハズないでしょう!!」
彼女は瞬時に距離を詰め、右の突きを放つ。それを最低限の動作でかわし、つづいて左からくる拳に合わせて剣を出す。すると彼女は干将をつかみ、破壊した。それに驚く暇もなく莫邪で彼女を狙う。しかし、そこで体が動かないことに気付く。
(バインドだと!?)
「覇王…断空拳」
彼女は確実に捉えたと思った。しかしそれは、彼との間に突如現れた剣によって覆される。
(剣!?しかし、たかが一本で!)
するとその剣が爆発した。
「なっ!そんなことが…」
「驚いているところ悪いが。よそ見は感心できんぞ。」
彼は彼女を手刀で気絶させ、その手で抱きとめる。
「君もまた、難儀な存在だな。…そこで見ているやつさっさと出てこい。」
陰から姿を現したのは先ほどからずっと見ていたノーヴェだ。
「いつから?」
「君がここに来た時からだよ。…この子を頼む。管理局員殿」
彼はそういって彼女をノーヴェに預け、自分はその場を後にする。
「あ、ちょ!おい!」
なにか彼女が止めようとしてい
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