暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第1章:平穏にさよなら
第20話「実力」
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ます。」

  さらに二ダース分の空のカートリッジも貰う。...結構奮発してもらったな。

「では...。」

「頑張ってね。私はバックアップしかできないから。」

「はい。」

  メンテナンス室を後にする。

「とりあえず、緋雪にも六個渡しておくよ。」

「ありがとう!」

  緋雪にカートリッジを半分渡し、僕もリヒトをカノーネモードにして装填しておく。

「とにかく、奴らが見つかるまで僕らは技術を高めよう。」

「私は戦闘中の魔力操作技術の向上。」

「僕は模擬戦を重ねてできるだけ魔力を伸ばす。...幸い、僕の魔力量はなぜか増えやすいからな。」

  多分、ステータスにあった止まらぬ歩み(パッシブ・レボリューション)の効果かな?

「...私もそれに混ぜてもらえないかしら?」

「かやのひめさんも?いいけど...。」

  かやのひめさんに足りない所って、霊力不足だけじゃあ...?

「私、弓での戦闘は大丈夫だけど、未だに接近された時の対処が不安定なのよ。幸い、接近された時の技術の当てはあるんだけど、その特訓相手がね...。」

「なるほど...。分かった。僕らでよければ。」

「助かるわ。」

  模擬戦用に刃引きした武器を用意しなくちゃな。



「戻って来たか。」

「...?どうしたんですか?」

  クロノさん達がいる場所に戻ると、クロノさんが待ち伏せていた。

「いや、君達の親に連絡を入れようと思ったんだが、肝心の君達がメンテナンス室に行ってから気づいたんでな...待ってたんだ。」

「連絡....ですか。」

  そっか。クロノさんは知らなかったんだな...。

「親は...いません。」

「なに...?」

「不可解な事故に巻き込まれて、世間的には死んだことになっています。」

  こういう所で秘密にしていても意味がないので、簡潔にそう言った。

「っ...すまない。迂闊だった。」

「いえ、誰も予想してませんよ...。...後、僕達はまだ死んだとは思ってません。」

「...飽くまで“死んだことになっている”だったな...。」

  クロノさんもそこに気付く。

「はい。事故現場からは両親の遺体どころか、血痕すら見つかりませんでしたし、目撃情報では、車内から不可思議な光が漏れていたのと、両親以外の人影を見掛けたというのがありましたから。」

「不可思議な光と、人影...?」

「はい。」

  ....今思えば、あれは魔法関係だったかもしれんな...。

「お兄ちゃん....。」

「なぁ、それって...。」

「...三人とも、考え付く事は同じみたいですね。」

 
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