第1章:平穏にさよなら
第20話「実力」
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「追尾式...!?」
魔力弾は弧を描くようにまた私へと向かってくる。
「撃ち落とすしか...!」
霊力を即座に固め、撃ちだす。数がそれなりにあるため、早く撃つ!
「“弓技・双竜撃ち”!」
二連続で撃ちだす弓術を使って、何とか全て撃ち落とす。
「(しまっ...彼女はどこに...!)」
気配を感じて後ろを振り向く。
「“ラケーテン・ハンマー”!!」
「っ.....!」
加速して鎚を振ってくる。...回避?遅すぎる。防御?防げるわけがない。
―――なら、攻撃そのものを止めさせる。
ギィイイイン!!
「なっ....!?」
彼女が驚愕に目を見開く。当然だ。なにせ...。
「受け止めた....!?」
「っ......。」
私は短刀を彼女の鎚の柄の部分に当てる事で、彼女の攻撃を止めていたのだから。
「鎚や斧のような、強い破壊力を持つ武器ってね、遠心力で威力を出してる場合が多いから、その中心点に近い場所で受け止める事ができるのよ....!」
もちろん、普通に受け止めてもそのまま吹き飛ばされるだけなので、ちゃんと霊力で身体強化を施している。...ほんの少しだけだけどね。
「私だって、接近された時のための対処法は心得ているのよ。この、短刀みたいにね...!」
鎚の柄を掴み、すぐさま短刀の柄で彼女の鳩尾を突く。...刃で斬る事はしない。これは模擬戦だから。...峰では叩くけどね。
「はっ!」
「くっ....!」
蹴りを入れ、体勢を崩させながら間合いを取る。
即座に矢を番え、弓を構える。
「“弓技・螺旋”!!」
「がぁああっ!?」
抉り取るように回転しながら突き進む矢に、彼女は吹き飛ばされる。...直撃したら死んでいたと思うから、掠らせるようにしておいたけど。
「ぐっ....!」
やっぱりそこまで体力が減った訳じゃないみたい。
「...シッ!」
体勢を立て直した彼女に向けて、連続で矢を射続ける。
しかし、それらは全て宙を飛ぶ事で回避される。
「だりゃぁああああ!!」
「っ....!」
私の放った矢を紙一重で避け、真上から鎚を振り下ろしてくる。
何とか後ろに下がる事で回避する。
「逃さねぇ!」
「くっ、ふっ、っ...!」
振り下ろした後も、すぐさま私に向けて振るって来る。さっきはどう振られるかがすぐに分かったから短刀で止めれたけど、連続じゃ、受けきれない...!
「はぁっ!」
「っ、はっ!」
上半身に横薙ぎに振るわれた鎚を体を反る事で
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