第1章:平穏にさよなら
第20話「実力」
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...?それは当然、普通よりそっちの方がいいわね。」
一体、なにをするつもりなのかしら?
「まぁ、こうして...創造開始...。」
呪文らしき言葉を唱えて、弓に一度線のような物が現れる。
「基本骨子、解明。構成材質、解明。...基本骨子、変更。構成材質、補強。」
「...なにをしたの?」
線が消え、元の弓に戻る。...いえ、そう見えるだけで、明らかに何かが変わっている。
「これで、デバイスには劣るだろうけど、鋼とかよりは遥かに強固なはずだよ。」
「...どうやらそのようね。」
何をどうやったのかは分からないけど、木製の弓の強さを鋼以上にしたみたい。
「それに、微かに霊力がある...。」
「本当?慣れない力だったから不安だったけど、ちゃんと篭っていたのか。」
...使った事のない霊力を誰の師事もなく武器に込めた...ですって?
「貴方...凄いわね。」
まるで“あの子”みたい。
「矢も強化するよ。」
「あ、それはいいわ。基本、霊力で矢を作るし、それらは霊力の媒体にするか、霊力の節約のためだもの。別にいいわ。」
それに、これは模擬戦だから、下手に強化したら相手が死んでしまう可能性があるわ。
「なら、これでいいか?」
「ええ。ありがと。」
少し照れながら礼を言う。
「準備は終わったか?」
「ええ。」
黒服の少年...確か、クロノって言ったかしら?彼がそう言ってきたので、私も準備が終わったことを伝える。
「相手は誰になるのかしら?」
「そうだな....。」
クロノが一同を見回して、一人に目が止まる。
「じゃあ、ヴィータ。相手をしてくれるか?」
「あたしが?どうしてあたしなんだ?誰も立候補しなかったとはいえ。」
選ばれたのは、赤毛の三つ編みの小さい少女だった。...見た目と違って、結構な修羅場を潜り抜けてきたみたいね。油断できないわ。
「彼女は後にクルーアル・カタストロフと戦うんだ。クルーアルは斧型のデバイスを使っていて一撃一撃が重い。奴と戦う時のためにも、できるだけ共通点がある相手と戦わせた方がいいと思ってな。」
「...そう言う事か。分かった。ならあたしがやるよ。」
どうやら、後のためが理由で彼女を選んだみたいね。
「じゃあ、行くぞ。」
「分かったわ。」
彼女についていき、模擬戦をする場所へと向かう。
「なぁ、誰も聞いてなかったけどよ、おめぇ、なにモンだ?」
「...それはどういう質問かしら?」
模擬戦の場所へ着き、唐突に彼女...ヴィー
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