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ひねくれ騎士(ナイト)の|生存報告《ライブレポート》
二車奏真U
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ばれる実力ならなんなくはねのけるはずである。
「時間をかけさせやがって。これで俺たちの勝ちだ。」
倒れた二車 奏真を一瞥し、森山の方へ向かう。足が少しふらつく。二車の一撃が当たる直前、俺は影の中へ逃げそれをかわした。だが、奴の一撃は空間事態を激震させる攻撃だった。当然影の中にも影響が出てくる。最初の時点であらかた魔力を奪ったというのに奴はそんな一撃をしてきた。
「くそが」
少なからずこいつには才能があることを理解し、自分の弱さを痛感した。
もう一度二車を見る。変わらずに倒れたままだ。ふと様子がおかしいことに気づいた。奴の体から黒いもやのようなものが出ているのだ。森山も違和感に気づき警戒を強めている。自分も奴に注意を向ける。
何かが横切った。
恐る恐る横切ったものを目で追う。それは二車 奏真がもっていたであろう鬼塚の霊装八星だった。横切った八星は森山を捉え戦闘不能にしている。
今度は何かが近づくのを感じとっさに影で防御を取る。攻撃は防いだが衝撃が殺せず。少し飛ばされる。正面を見るととどめを刺したはずの二車 奏真が立っていた。しかし、今までとは明らかに違う。体の全身を黒い靄で覆われ、力なく立っている。だが、こちらへ明確な殺意が向けられているのを感じた。少なからず自分は事件や学内戦争の経験から今奴が向けている殺意は人間のそれではない。例えるなら獲物を前にした獣の殺意に似ている。
唐突に二車は天を仰ぎ、獣のように咆哮をあげた。
「A――urrrrrrッ!!」
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