暁 〜小説投稿サイト〜
ひねくれ騎士(ナイト)の|生存報告《ライブレポート》
二車奏真U
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
にしない。八星を知るために集中する。魔力は全て無くなっているはずだ。しかし、不思議と前に赤城の剣を使ったときと同じ感覚だ。そして八星から思いと記憶が流れてくる。
宇喜多が影を操り、森山が矢を放ってくる。俺はそれを先ほどの鬼塚のように防いだ。
「所有(ポゼッション)」
矢を見切り、影をいなし距離を詰める。二人の注意が俺に向いている、だから、鬼塚が狙われることはない。
そして宇喜多の前へと立つ。
「今更そんなことしても無駄だぞ。」
そして刀で切り掛かってくる。影を使い、敵を不利な状態にする割には磨きあげられた太刀筋を感じた。俺はそれをかわしてカウンターの容量で八星を振るう。
「がはっ!!」
鈍い音とともに宇喜多が壁まで吹っ飛ばされた。衝撃により土煙が舞う。
「よし、次はお前」
俺が宇喜多に近づく直前、森山はすぐさま距離をとっていた。
「やっぱり、逃げといてよかった。」
そして矢を構える。
「もっと早くしなきゃ。ダメだよね。」
自分も八星を森山へ向ける。
先ほどの剣とは違い八星から伝わる鬼塚の思い、霊装の魔力その全てが今の自分を奮い立たせている。負けるわけにはいかない。
「・・・・よくも、よくも、よくも」
ふとそんな声が聞こえた。聞こえた方に向き直る。
「あーあ、じゃあ俺はサボるわ」
森山は気配を消し始めた。
直後に宇喜多が斬りかかってきた。より疾く、そして影の刃を織り交ぜながら。太刀筋を見切るもそれを上回る速度で斬撃してくる。一度は制した敵に再び押され始めた。
しかし、宇喜多は攻勢に転じたようで一切の守備をする気がないように感じた。だから、俺は八星に集中し始める。多少のダメージは覚悟の上で八星に秘められた力を探す。
そして一瞬だけ、攻撃が緩んだ。一泊の間ではあるがそれが隙であることが本能でわかった。集中していた残りの魔力を全て八星につぎ込み解き放つ。
『泣いた朱鬼(ヴァィンテ・ルーテンオーガ』
八星に朱いオーラがまとわれ、空間を震わせる一撃が放たれる。
宇喜多はそれをまともに受けるが、手応えが全く感じられなかった。
グサリ
何かが俺の腹部を貫いたようだ。腹部を確認する。黒い影の棘が深々と俺を貫いていた。
それをきっかけに何本もの棘が俺を貫く。
激痛により意識が遠のく、どうやらここまでのようだ。鬼塚の方を向き謝る。そのまま意識がなくなった。






屈辱だ。俺はこれまで生徒会を目標にありとあらゆる努力をしてきた。そのために卑怯と言われる手もなんでもしてきた。目的遂行のためなら効率の良い手段を取るのは当然のことだ。
その努力を嘲笑うかのように奴は生徒会に選ばれた。なんの努力もしてない、一度だけ事件解決に貢献した程度でだ。だから、これは俺たちが正義例え相手に不利な条件を与えようとも生徒会に選
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ