21話 カミーユの直感 5.8
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「フン。もしジオンに大量破壊兵器がここで研究されてると知れてみろ。君らは直ぐにでも殺されるぞ」
ルセットはナカトの言い分に体を震わせていた。ニナも同じ研究者としてナカトの話に納得いく訳にもいかず怒りを覚えていた。
その場に別のゲート口から金髪のボブヘアーの女性が部下を連ねて入って来た。
その女性は真っすぐナカトも元へ行き、ある書面を手渡した。
「ナカト少佐ですね。こちら連邦政府からの書簡です。このラヴィアンローズは軍の統制下にあらず、民間のものです。よって貴官の凍結命令も無効となりますね」
その女性はナカトの前で笑みを浮かべた。今度はナカトは震え始めた。
「・・・こんなの・・・こんなのが認められるか!」
ナカトは激高したが、部下の1人がナカト宛に通信電話を渡した。
「・・・はい、ナカトです。・・・!ハイマン閣下・・・ええ・・・はい。わかりました」
ナカトは通信のやり取りを終えると、その入港口にいた敵対する全ての人たちに罵声を浴びせた。
「このままで済むとは思わんことだ。必ずや報いを受けることになるだろう。その時を楽しみにしているんだな」
ナカトは振り返り、部下たちと共にその場を離れ、ラヴィアンローズから去って行った。
そのやり取りを見たモンシアは一言、
「なんか〜、陳腐な一流の捨て台詞ですな〜」
と言うと、その場にいたものがみんな爆笑をした。
そして、シナプスが書簡を持ってきた女性にお礼を言った。
「いや助かりましたミス・・・」
その女性はシナプスに手を差し伸べた。
「エマリー・オンスと申します。このドック艦の新責任者を任じられました」
ニナもルセットもエマリーのこと知っていた。実に優秀なスタッフで彼女は一つの目標の先輩でもあった。
「私はエイパー・シナプス大佐と申します。早速ですが、ガンダムを・・・」
「ええ、存じております。ルセット!」
「はい!」
エマリーが高らかにルセットを呼びつけた。
「早速ですが、ガンダムを準備してもらえるかしら。余り時間も少ない。そこにニナも見えたわね」
ニナとも呼ばれて緊張した。エマリーは鋭い眼光でニナにも命令した。
「ニナ、貴方も一緒にルセットを手伝いなさい」
「は・・・はい」
ニナは駆け足でルセットの下へ駆け寄り、2人してラヴィアンローズ内へ入っていった。
シナプスはエマリーに提案した。
「どうか、うちのメカニックも手伝えることありましたら使ってください」
その提案にエマリーは了承した。
「有難うございます。では遠慮なくやらせていただきます」
こうしてアルビオンのクルーたちはラヴィアンローズへ入っていった。
* 地球軌道上
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