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逆襲のアムロ
21話 カミーユの直感 5.8
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した。カーディアスは何と理解の早い子なんだと感心した。

「うむ。そして、そこに寝ている祖父は歴史の傍観者として、静観している。今も冷凍睡眠状態で寝ている。時が来れば起きるそうだ。私はそんな未来を認めたくない。しかしお手上げだった。今日まではな」

「今日?」

「ああ、今日この場に君が居合わせた。私はカーディアス・ビスト。世界のフィクサーであるビスト財団に連なるものだ。君の名前を教えてくれないか?」

カーディアスはカミーユの前に向かい合って、自己紹介をした。カミーユも名乗られては名乗らない訳には行かず、自己紹介をした。

「カミーユ・ビダンと言います」

「カミーユか・・・いい名前だな」

カミーユは自分の名前を褒められることが余りなかった。むしろ女性名で色々面倒なことがあったぐらいだった。そんな自分の名前を褒める人を珍しく思い、好感を持った。

カーディアスはカミーユにある提案した。

「どうだろう。この未曽有の危機を私と共に解決してもらえないだろうか?この箱の解放は彼が言うにはあと4,5年は掛かると言う。この箱の力は未知数だが、それに備えることは大事だと思う。良ければ、君の両親と共に、バウアーを通して、ヴィックウェリントン社にその裁量を任せたいと思っている」

「ヴィックウェリントン社?何故主力がアナハイムやハービックに移行している最中で?」

カミーユは同年代の者より、物知りだった。それについてもカーディアスは驚いた。

「これは・・・ハハハ・・・。実はアナハイムらは既に妹の歯牙に掛かっていてな。余り私の出番がないんだ。彼女はその危機を危機とは思わない姿勢だ。フロンタルが祖父に会った事実もそれ程重要視していない。リアリストなんだよ。人一人の能力で世界を震撼させることはまずないと思っている」

カミーユはカーディアスの話した理由について、自分の中でゆっくり話を組み立てていた。

「・・・諸悪の根源がフロンタルと言う者なんだね。しかし、分かっていて何で野放しにしておくのですか?」

カーディアスはため息を付いた。その理由について面倒な話だと言い、語った。

「祖父の意向はビスト家の中で絶対だ。その祖父がフロンタルのやることについて黙認している。むしろその行為を見届けたいと言っている。それに逆らう者を祖父は容赦しない。但し祖父からは了解を得ている。それに対しての備えは良いということを・・・」

「・・・大人はわがままだな・・・」

「まあ、大人と子供とは別に変わりはしない。その昔、祖父も子供だったのだから」

カーディアスはウィックウェリントンの話に戻した。

「さて、カミーユ君。ウィックウェリントンは私が筆頭株主で色々配慮が利く会社でな。連邦政府の友人であるジョン・バウアー
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