21話 カミーユの直感 5.8
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カーディアスは扉を開けて、カミーユはカーディアスの後に付いて行った。
どれだけ歩いたのだろうかとカミーユは思った。その気分の悪さは段々悪くなっていく。すると開けたホールのような場所へ辿り着いた。
中央のところに大きな介護用のベッドが横たわっている。恐らくは可動式だろう。
それを見たカミーユにカーディアスはそのベットに横たわるものを軽く紹介した。
「あそこに寝ている者は私の祖父でね。本来生き永らえることをしなければ、老衰しているのだが、本人の道楽もあり生きている」
カミーユはその人物の居る場所と対となる方を見た。そこには箱型のブースユニットが有った。
カミーユはそのユニットから禍々しい雰囲気が出ていると認識した。
「すみません。あのユニットが凄く気持ち悪いのですが・・・」
カーディアスはカミーユの指差す方を見て、確信した。やはりニュータイプだと。
「少年。アレはサイコフレームのブースだ。ある者が設置していった。そして、それを取り払うことも動かすことも不可能だ。何故ならば、触れることができないのだからな」
カミーユはカーディアスの言い分に首を傾げた。何故触れることすらできないのか?カミーユはその箱の傍に近寄った。忌々しい圧倒的なプレッシャーを感じた。カミーユはゆっくりその箱に触れた。
カーディアスはカミーユが箱に触れたことに驚いた。
「おお・・・やはり・・・君は宣託者だったか・・・」
「せんたくしゃ?」
カミーユはカーディアスの言葉に疑問を投げかけた。カーディアスは頷いた。
「そう<宣託者>だ。その物体はもはや科学を超えた代物・・・神の遺物のようなものだ。それを触れることのできるものは神の意志を持つ者とされている」
カミーユはカーディアスの言葉に少々おかしくなり、笑った。
「・・・僕が神?おじさんちょっと頭がおかしいのでは?」
「そうだな。君のような資質がない私がコレを触れようとしても・・・」
カーディアスはその箱に近付き、手を差し伸べた。しかし周囲に何らかの見えない壁に阻まれ、触れることができなかった。カミーユはそれを見て驚いた。
「ほらな。そう言うことだ」
「しかし・・・何で僕が・・・」
カーディアスは振り返り、手持ちのコントローラーで目の前に大型スクリーンを出した。
そのスクリーンに映し出されたものにカミーユは見入った。
「君に理解できるか分からないが・・・これを設置した者が示した未来だ。とても非科学的な発想だが、事実我々はコレを触れることができない。それだけで信憑性があると考えている」
「・・・理解はできるよ。但し、本当に非科学的だね。この調子で行けば4,5年後に人類が滅ぶ・・・」
カミーユはカーディアスにそう話
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