Fate/stay night
1179話
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どこまで奪う事が出来るかだな。
出来れば王の財宝からこちらの世界に出ている部分だけではなく、王の財宝の中にあるものも奪えればいいんだが……
「ふんっ、哀れなものよ。いや、我の財を盗んだ者の末路としては相応しいと言うべきか。その天の鎖は神性に反応して魔力による痛みを与える。盗人に相応しい死に様よな」
「そうか。一都市国家の市長から贈られた献上品だ。貰ってやるとしよう」
一都市国家、市長、献上品。
これらの言葉を聞いた金ぴかはその額に血管を浮かび上がらせる。
「何だ? どうした、市長。自分の身の程を知ったのが、そんなに我慢出来なかったのか? そうだな、お前のような身の程知らずにはこの言葉を贈ろう」
縛られてはいるが、それはつまり俺の手にも天の鎖が絡みついているという事となる訳で……
「己の分をわきまえろ」
その言葉と共に、天の鎖を空間倉庫の中へと収納する。
瞬間、俺の身体を縛っていた天の鎖は消滅した。
「なっ!? ……貴様ぁっ! 我の友をどうしたぁっ!」
ああ、そう言えば天の鎖は金ぴかの唯一の親友が元ネタだったか。
「さてな。お前のような愚物を相手にするのが嫌になって俺に跪いたんじゃないか? 唯一の親友にも見捨てられる辺り、お前に相応しい最後だな」
「ふざけるなぁっ!」
やはり親友というのはこの金ぴかにとって大事なものなのだろう。
先程までは俺に対して怒りを抱いてはいても、ここまで怒鳴ったりはしていなかったのだが。
その親友を俺に奪われてしまったのは絶対に許せないらしい。
「そら、そんなに怒っていていいのか? お前の器の小ささを示しているぞ? まぁ、王どころか市長なんだから当然かもしれないが……な」
挑発するように呟き、瞬動と魔力放出を使って一気に金ぴかへと向かって接近する。
それに対抗するように王の財宝を開こうとする金ぴかだったが、身体を動かそうとした瞬間に念動力を使ってその動きを固定。
身体を動かせないでただ突っ立っているだけの金ぴかへと向かって拳を叩き込む。
がっ、という衝撃と共に手に伝わる感触。
吹き飛んでいく金ぴかの顔を見れば、そこには鼻の骨が折れてそこから大量の鼻血を流しながら吹き飛んでいく。
そんな金ぴかの後を再び瞬動で追い、まだ吹き飛ばされて空中にいる金ぴかに追いつくと、そのまま背中を蹴り上げる。
上へと吹き飛んだ金ぴかに対して地を蹴って跳び、追い越して両手を組んで叩きつけるようにして金ぴかへと振り下ろす。
強い衝撃と共に地上へと向かって吹き飛ばされた金ぴかは、ここがアインツベルンの森……即ち、下が地面だった事も影響したのだろう。地面に数cm程も埋まりながらようやく動きを止める。
もしもここが街中であれば、土
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