Fate/stay night
1179話
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許されぬぞ!」
「くくく……ははは……あーはっはっはっはっはっは! 王!? 王だって!? 高々一つの世界の中東の一部、それも今では一国の一地方でしかない場所を支配したに過ぎないお前がか!? 俺に言わせれば、お前が築いたのは王どころか一領主に過ぎないってところだけどな。それが、王? 駄目だ、笑わせる……もしかして、俺を笑い殺させるのがお前の奥の手か!? くっくっく……駄目だ、確かにお前のその攻撃は今までの中で最強の攻撃だぞ! 宝具の射出なんかよりも、余程俺にダメージを与えている」
「っ!? 貴様、我の真名を!」
「ああ、知っているさ。お前程度の雑魚は今まで幾らでも見てきた。その中でも、お前はとびっきりの道化だよ。まさにピエロと言ってもいい。そうだろう? 古代メソポタミア、シュメール初期王朝時代のウルク第1王朝の王、ギルガメッシュ」
何とか笑い声を押さえて、そう告げる。
そう、世界を統一したとか何とか言っているが、実際には俺の目の前にいる金ぴかは、今で言うイラク……それもイラク全てではなく、その一地方を支配したに過ぎない男だ。
王と言うよりは、領主……いや、ギルガメッシュの支配していたのがウルクという都市国家だったとすれば、市長でしかない。
多少規模は違えど、市長がこんな傲岸不遜な態度を取っている訳だ。
腹が痛くなる程に笑ってしまうのも当然だろう。
「きっ、貴様……度重なる無礼、既に貴様の姿すら視界に映すのも不愉快だ!」
うん? よし、いい具合に頭に血が上ってくれたな。これなら上手くいけるか?
この金ぴかと戦う上で欲した、主目的のうちの1つ。
「種類は違えど、お前に俺と同じ神の血が流れているとはとても信じられないな。いや、寧ろ気色悪くすらある」
「……ほう。ならばその無礼、己が身で償え!」
パチンッ、と指を鳴らしたその瞬間。俺を中心にして空間の波紋が幾つも現れ……次の瞬間には、その波紋から鎖が伸びて俺の身体へと絡みつく。
鎖の触れた場所から何だか不愉快な感覚が伝わってくる。
なるほど、これが対神兵装の天の鎖か。
神性が高ければ高い程に脱出が困難になる宝具で、原作のヘラクレスはこれにより敗北の原因となったと言ってもいい。
俺が欲していた主目的のうちの1つ。
確かに俺には混沌精霊の特性として、神性が宿っている。
だがその神性の由来は、ネギま世界の関西呪術協会に封じられていたリョウメンスクナノカミの……しかも頭部を吸収したからに過ぎない。
その結果が、神性D。
つまり、天の鎖は確かに効果を発揮するが、その特性である対神兵装としての役割は殆ど果たせず、ただちょっと丈夫な鎖でしかなかった。
ここまでは俺の予定通りだ。ただ、最後の問題は……果たして、俺を縛っているこの天の鎖を
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