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魔法科高校の有能な劣等生
放課後の不幸と充実した時間
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世界の決まりですから俺も納得しています。
 ですが……生徒同士で貶しあい自らを闇に落とす姿は見るに耐えない」
 腐ってる……この学校は。
 まぁ、その腐った所は俺の興味をそそられた所だけど。
「影君、ちょっと……」
 零宮は俺の制服の裾を掴み、耳元で呟き始めた。
「影君、ここは退いて」
「退いて…………その言葉から察するにこれから乱闘でも始まる様な感じだけど」
「…………もしかしたら、そうなるかも」
 下を向き、とても……とても小さな声で零宮は呟いた。
 ―――これは、まぁ、その、なんだ。
 俺は溜息を付きつつ振り返った。
「その、すみません先輩……今日はちょっと色々有りましてね。
 では、また後日」
 敬礼し俺は歩き始める。
 零宮さんも俺の後を追って歩き始めた。
 後ろから感じる視線…………あの紳士の視線だ。
 俺より零宮さんの事を見てるな…………これは一旦教室に戻るか図書館でも行って調べる必要が有りそうだね。
 元々、帰ってから調べるつもりだったけど。今の状態で学校を出たら面倒だろうし生徒は生徒らしく学校で真面目に勉強するとしよう。
 この学校の生徒会長について。零宮さんについてね。

「―――影君……その、今日は………………」
 零宮は申し訳なさそうな表情でこちらを見てくる。
 そんな顔されても対抗に困るんだけど……俺は立ち止まり、零宮の出方を伺う事にした。
「……なにが?」
「え、だって……その、私のせいで」
 もじもじと体を揺らし言葉に詰まった様子で零宮は黙り込んだ。
 ―――俺は、零宮さんを知らなさ過ぎる。
 多分、俺に謝りたいんだろうけど何故、俺に謝りたいのか俺には解らなかった。
 俺から聞いても話してくれそうにもないので敢えて聞かないけど解らないなら自分で調べるだけだ。
「……ごめん、ちょっと用事を思い出した。
 じゃぁ、今日はありがとね」




 ふぅー。と1度深呼吸する事で落ち着きを取り戻し。
 俺は生徒会室の扉を開いた。
「あら、無月君……来ると思ってたわ」
 悪魔の様な視線―――異性を虜にする魔眼の持ち主は生徒会室の中央に配置されているテーブルに座っていた。
「えぇ、俺もここに居ると判断して来ました」
「私は生徒会長ですから。放課後は大抵、生徒会室で時間を浪費しています」
「それって色々と暇人って意味も含まれてますよね?」
「そうですわね……別に私は望んで生徒会長に成った訳ではありませんのでそれはそれで当てはまるかも知れませんね」
 微笑、その笑すら異性を惑わし男を狂わせる。
「それで用件はなんですの?」
 魔女は生徒会室の一番奥に置かれた椅子に座り。
 扇子を取り出しつつ言った。
「会長はZEROをご存知ですか?」
「ZERO? あ
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