決闘
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ェイトちゃん達は一瞬悲しげな眼をする。皆とっくにわかってるんや……もうあの家にサバタ兄ちゃんは帰ってこない、と。その事実は……私だけが受け入れられていなかった。でもマキナちゃんと決闘してから、私は彼の死をやっと認められるようになった……哀しみを受け入れられるようになった。だからこそ、彼と共に暮らしたあの家に帰ろうと思えるようになった。立ち上がる力は取り戻した、前に進む力も復活している。後は……過去を全て受け入れるだけだ。
ただ、口づけの件は少し受け入れる時間が欲しい。流石の私もインパクトが大き過ぎた……。
さて……次元空間内もファーヴニルが吸収した魔力が封印時に解放されたおかげで、次元航行艦で地球に戻れるようになった。早速地球へ出発するアースラに乗ると、先に乗ってたフェイトちゃん達が私達を気遣って声をかけてくれた。ただ、マキナちゃんとの決闘がこの結末で良かったのか、仲直りできなかったのにいいのかとなのはちゃんが強く訊いてきたが、これで良かったのだと言い切ると彼女も渋々納得してくれた。なんで彼女があそこまで聞いてきたのか疑問やけど……もしかしたら、ぶつかれば絶対に分かり合えるなんて思ってたりしたんかな?
ともあれ数時間後、地球に到着した事でアースラの転移装置を使い、私達はいつもの広場に降り立った。リンディさん達はやる事が大量にあるので本局へ戻り、なのはちゃん達も同様にそれぞれの家へ帰った。そうして久しぶりの海鳴市、久しぶりの我が家に帰ってきた私は……年末に向けて掃除とかしなければなぁ、と思った。なにせ2ヵ月も放置していたんや、郵便受けには大量の新聞とチラシが、家中のあちらこちらには埃が溜まっていた。
という訳で皆一斉に掃除に取り掛かり、私も台所の掃除を中心に行った。シグナムはリビングを、シャマルは寝室を、ヴィータは皆の手伝いを、ザフィーラは庭を、リインフォースは二階を担当している。色々やる事は多いけど、とにかく今は家を綺麗にする事が先決だった。
「そう思ってたら………案の定や」
掃除中、ふと皆の様子を見ると……シグナムは、サバタ兄ちゃんが使ってた模擬刀を手に見つめていた。サバタ兄ちゃんは庭で時々シグナムの剣の相手をしていたから、その分思い入れがあるんやろうな。
ザフィーラは、庭の盆栽の前で目を閉じていた。しばらく手入れしてなかったから見た目がボーボーになってしまってるけど、その趣味を恭也さんから教わるきっかけになったのはサバタ兄ちゃんやった。
シャマルは、外に干しているサバタ兄ちゃんが使ってた布団に、顔を埋めていた。そういえば時々潜り込もうとしては、リインフォースに毎回止められていたっけ。でもその後にリインフォースが偶に欲に負けてサバタ兄ちゃんの布団に潜り込んでいたのを見逃す私ではなかった。
ヴィータは、前にサバタ兄ち
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