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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第28話 話し合い
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です。現に何人かローブ姿の怪しいプレイヤーがいましたよ」
「そうか。では、気を付けておくとしよう」
カゲヤは一息吐くと話題を変えてヒースクリフに話しかけた。
「それとずっと先生に聞きたかったんですが何故神速スキルを俺に渡したんですか?」
「メッセージ通り、
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を完成させるのに協力してくれた感謝の気持ちだよ。それとも気に入らなかったかね?」
「いえ、自分の作ったスキルを使えるのは嬉しいですが……俺が言いたいのは何故、神速剣ではなく神速を渡したのかです。神速スキルはSAOには出さないはずのスキルだったはずですが?」
「確かに出さない予定だったが、作ったのに使わないのは勿体無いと思ってね」
「神速剣でもよかったんじゃないですか?神速が元になっているんですし……」
「細かいことはいいじゃないか。それに神速スキルのお陰であのスキルが早い段階で習得できたんだ。神速剣では無理だったと思うが?」
「それもそうですが……あのスキルあまり使い勝手が良いとは言えません」
「どういうことだね?」
ヒースクリフは不思議そうな顔をして聞く。
「ソロなどの単独行動なら使えますが、パーティーやレイドの場合は攻撃範囲が広すぎて味方に当たってしまいます」
「確かにそうだね」
「それにあのスキルはもう使うことはないかもしれないですから」
「確か、守るため以外には使わない、だったかな?」
「はい……」
「まぁ、使うか使わないかは君次第だ。私はとやかく言うつもりはないよ」
そこまで話し、一息入れると今度はヒースクリフが話題を変えた。
「前置きはここまでにして本題に入ろう。カゲヤ君、ギルド、血盟騎士団に入ってもらえないかな?」
「お断りします」
今回のヒースクリフの提案にもカゲヤは即座に拒否した。
「いくら先生が作ったギルドでも入ることは出来ません」
「やはり信用できないのかね?」
「ええ。信用出来るとすれば先生、サキ、キリト、アスナぐらいですかね」
「そうか。もし入る気になったらいつでも声を掛けてくれたまえ」
「俺がギルドに入ることは無いですよ。先生も知っているでしょう。俺は、『ポーン』……」
カゲヤが話している途中でメッセージの着信音が鳴りカゲヤは口を噤む。
カゲヤの視界には《メッセージ:1件》とシステムメッセージが表示される。
「私のことは気にせず確認したまえ」
そう言うヒースクリフにカゲヤは軽く頭を下げると素早くウインドウを開きメッセージを確認する。
「どうしたのかね、カゲヤ君」
メッセージを見た途端カゲヤの表情が少し厳しくなるのを見てヒースクリフは眉をひそめながら聞いた。
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