第五章 黒トリガー
第九話 如月の魂の共有者
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トリガーを切ると眼鏡をかけた姿に戻る。
やはり眼鏡はある方がよい。別にアイデンティティを守りたい訳ではないが。
それにしても先程の会話で、我々の話をしすぎた気もする。
代わりに風間隊の動きで標的は決まった訳だが。
冷静で理論派であった彼と同じタイプの人間を見つけた。
元々菊地原の行動は予定の範囲内であるわけだから、二択しかない。
如月を斬るように指示した人物こそ標的・・・
「話しすぎたけど、私があなたであることを気づいてないなら・・・」
口を閉じた。
まだ敵がいたらしい。
そこにいたのは・・・ワールドトリガーの世界にはいない人。
金髪の少女だった。
「なるほどね〜
可憐が行方不明って聞いてちょー調べたんだよ?
元の世界のやつらが何も調べないと思ったのかな〜
私、クレア。魔女だよ。」
嫌な敵が来たものだ。
霊力はトリオンになるが、魔力は霊力とは別物。
この世界でも魔法は使えるだろう。
如月が連れ戻されたら計画は狂う。
しかし、如月は友人はいなかったような・・・
「可憐は不器用な子でね、友達を定義したがる癖があるのよ。
だからまさか、元の世界のやつらが捜索してるなんて考えてないよ。
それに自分が魔法で連れ去られたことを気づいている。
どの世界に飛ばされたかを調べるには、嫌に時間がかかるから」
どうやら計画ははじめから狂っていたらしい。
彼の友人が如月を見ていた可能性を・・・
いや、今回は今までと変わっていると気づくまで・・・
「はぁ・・・可憐を連れ戻す気でいたんだけど意見ないね。
ワールドトリガーが好きだから。
・・・でも、もし可憐が危なくなったら、奪い返しに来るからね。
如月可憐の魂の共有者さん♪」
この子、知っていて野放しにしておくつもり?
魔女ならこれから先を見通せるはず。
いや、いた世界が変わったからそうはいかないのか。
ならなおさら・・・
〜〜〜〜
あー、もうなんでなのかな!!
私がワールドトリガーの世界にトリップしたかった〜!!
可憐のことちょー探しまくってここかよ・・・
はぁ・・・可憐がここに残るって言うはずだと皆が言わなければ、連れ戻したのに!!
可憐、無事でいてね。
〜〜〜〜
俺はベイルアウト部屋で泣いている如月を見た。
指示を出したのは俺だ。如月を斬れと。
それに後悔はしていない。あれに負けなくても、ラービットや他の奴らに負けたら意味がない。
ならいない方がマシだ。
「風間さん、よかったんですか、あれで。」
「ふん。感情的になりすぎる。半人前だな。」
「理由は知りませんし、あの会話よくわかりませんでしたけど・・・
自由にさせてあげてもよかったのでは」
「会話を始めた時点で相手は手を出す気
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