Fate/stay night
1178話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に俺は剣に触れた。
けど、その感触は妙と言うしかなかった。
アークエネミーのクラスの特性か、俺は他のサーヴァントが持っている宝具の真名解放が可能だ。
それは、宝具を手に取った瞬間に真名解放が出来ると、感覚的に分かる為だ。
だが、今空間倉庫に収納した剣は、全くと言っていい程にそんな感覚はなかった。
何でだ? 何らかの制限があるのか?
そんな風に考えていると、俺の方へと向かって再び殺気の籠もった怒声が投げつけられた。
「雑種、貴様ぁ……我の宝を盗むとは。身の程を知れぇっ!」
「知るか、馬鹿」
既に金ぴかの額には、見て分かる程の血管が浮かんでいる。
まぁ、あれだけ自尊心の強い男がここまで馬鹿にされたんだ。怒髪天を衝く状態になってもおかしくはない。
当然今のやり取りを見ていた凛と綾子以外……さっきの念話を聞いていなかった者達からも驚愕の視線を向けられる。
「凛」
「ええ」
その短いやり取りだけで、意思のやり取りは十分。
「加速」
精神コマンドの加速を使い、同時に魔力放出と瞬動をも同時に使用し、一気に地を蹴る。
向かう先は当然金ぴか。
元々金ぴか自身は戦士ではない為、宝具を使わない戦闘には非常に弱い。
それは原作で衛宮の固有結界に取り込まれた時、一方的に押されていたのを見れば明らかだ。
つまり、この金ぴかはアーチャーにしかなれないって事なんだろう。
もしこの金ぴかがセイバーやランサーとして現れていれば、間違いなくただのヘッポコの三流サーヴァントに過ぎなかった筈だ。
それこそ、半サーヴァントである綾子ですら互角に戦える程の。
……まぁ、だからこそ他のクラス適性はなかったんだろうが。
そんな金ぴかだけに、当然突然動いた俺の動きには反応出来る筈もなく……だが、顔面目掛けて突き出された俺の右手は、その顔に触れる前に何らかの障壁のようなものにぶつかる。
自分に何が起きたのか理解出来なかったのだろう金ぴかだが、その衝撃でようやく理解したのだろう。無駄な真似を……とでも言いたげに嘲弄の笑みを口元に浮かべ……
「直撃」
その一言で、金ぴかを覆っていた不可視の障壁は消滅する。
そうなればどうなるのか。当然障壁を破った俺の右手が金ぴかの顔面を鷲掴みにし……
「ほら、場所を移すぞ無能王!」
顔面を鷲掴みにしたまま、混沌精霊としての力を使って空中へ浮かび上がる。
その状態から再び精神コマンドの加速を使い、魔力放出と虚空瞬動を使いつつ空を飛ぶ。
向こうにしてみれば、何が起こったのかは全く理解出来なかっただろう。
恐らく絶対の自信を持っていた障壁がいきなり消滅し、次の瞬間にはこうして顔面を鷲掴みにされて空を飛んでいるのだから。
いや、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ