Fate/stay night
1178話
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また、派手なだけではない。もしかしたら対界宝具同士の戦いとなるかもしれないのだ。ここでそんな事になったら、凛達にも被害が出る可能性が高い。
だとすれば……まずはこの金ぴかをどこか他の場所に連れて行く必要がある。
影のゲート? いや、あれは発動までに多少のタイムラグがある。それを考えれば、潰される危険性が高い。
となると……
「うん? その女……なるほど、我に対して聖杯を献上に来たのか。それは褒めて遣わす。だが、雑種共。貴様等の顔は見るに耐えん。セイバー以外の者は、すぐに自らの手で自害せよ」
イリヤの顔を見て、何かを納得したように呟く金ぴか。
確か桜とも面識があったと思うが、今は全く目もくれていない。
多分、アンリマユとの契約を解除してしまったからだろう。
『凛、綾子、至急だ。こいつと派手に戦っても周囲に見られないような場所は心当たりあるか? 最悪、俺がニーズヘッグを使うと仮定してくれ』
念話で尋ねると、凛が不思議そうに言葉を返してくる。
『何よ、こいつそんなに強いの? アクセルなら何とでもなるんじゃない?』
『俺の念動力が告げている。多分、俺でも多少は苦戦する程度だ』
『ちょっと、嘘でしょ? バーサーカーを相手にしても圧倒したアクセルが?』
『ああ。だから聞いてるんだ。どこか人目につかない場所はないか?』
『って言っても、ニーズヘッグってあのロボットだろ? 幾ら何でも、あんなのが戦ってるのを隠せる程に人の姿がない所なんて……』
綾子がそう言葉を挟んで来た、その時。
『っ!? アインツベルンの森! あそこならアインツベルンの結界が張ってあるし、ちょっとやそっと暴れても問題はない筈よ』
……なるほど。確かにあそこなら見つかりにくいか。
城は壊してしまうかもしれないが……まぁ、ここで死ぬよりはマシだろう。
『分かった。なら俺が奴を強引にあそこまで連れていく。お前達はここで言峰を警戒していてくれ。あの金ぴかが出て来た以上、言峰が黙っているとは思えないからな』
『ぷっ、何よ金ぴかって……まぁ、あの言い方とかを考えると、確かにあってるかもしれないけど』
そんな風に我慢出来ないと笑い声を零す凛。
俺が勝つと、そう信じているその姿を見て、負ける訳にはいかないと判断する。
実際、あの金ぴかを放っておけば色々と不味いし……それに俺が奴の宝具を奪うにしても、1人の方が丁度いいというのも事実。
「じゃあ、行ってくる。今夜のご褒美も楽しみにしているからな」
念話ではなく言葉でそう告げ、今朝、あるいは昨夜の事を思い出して顔を赤く染めた凛と綾子を後ろに、1歩前に出る。
そんな俺に対し、面倒だと言いたげに視線を向けてくる金ぴかが何かを言い掛けようとして口を開こう
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