第2話
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イルカの話は彼の過去だった。アカデミー時代、イルカ自身もナルトのように人からの注目を集めるために馬鹿をした。しかしナルトとは違い特別な目標もなく、いつまでたっても表面的な自分しかみられなかった。彼が生徒たちに親身になるのは生徒のことを認めたいと思う気持ちがあるからなのだろう。そして、苦悩していくうちに彼は忍として生きることよりも教師になることを選んだ。もちろん、教師になってからも苦悩は続いた。生徒に教えることは楽しいと思えても、本当にこのままでいいのかと悩むこともあった。なりたい姿がみつかったのはある生徒との出会いだった。まわりから煙たがられ、馬鹿にされる生徒。最初は自分も他の者と同じく関わらないようにしていた。けれど、次第にそうする自分に違和感がでるようになった。
「なりたい姿がみつかったのはそれからなんだよ。だから、ナルトのようにこどもの頃から夢が決まっているのは稀なんだ」
「へっへーん、すごいってば? すごいってば?」
その話を聞いたテンテンはすぐにそのこどもが目の前にいるナルトだということに気が付いた。しかしその話を聞いても自分の中の悩みが止まることはない。
「悩みは……解決しなかったようだな。でも、悩むことも大切だぞ。午後からも図書室、つかうか?」
食事を終えた後、ナルトは昨日いたずらをして汚した小屋の掃除に駆り出され、イルカとテンテンはアカデミーに戻ってきた。
イルカから図書室のカギをまた預かったテンテンは、再び図書室にこもり、悩み続けるのだった。
そして――
「これだ! わたしがなりたいのはこんな姿だったのよ!!」
ついに見つける、彼女がなりたい忍の姿を。
その日をきっかけに彼女は大きく変わることになる。
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