第2話
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の服に少し赤みがかった金髪の少年はテンテンが噂に聞いていたほど悪い子でないことがすぐにわかり、前評判なんて関係なく好ましく思った彼女は普通に接することに決めた。むしろ、何故こんないい子をまわりが避けるのかが不思議でならなかった。
対するナルトは最初、初めてあったばかりのテンテンに警戒心を抱いていた。いつものように化け物扱いされるかもしれないから、という理由ではない。単に自分の食べるラーメンの量が減るのではないかと危惧したからである。イルカがそんなことはないと言ってからはにこやかにあいさつをしてきたが。
「それで本当にあいつ嫌なんだってば。いつもスカしちまってよー。サクラちゃんも少しくらい振り向いてくれてもいいと思うんだけどなぁ」
「そう思うんなら、少しくらい真面目に授業を受けろ!」
「だってつまらないんだってば。テンテンもそう思うよなー?」
「いや、わたしは……」
ラーメンを食べながらナルトの愚痴を聞いているうちに話は同学年の天才の話になる。彼は天才と名高いうちはサスケに敵愾心を抱いているようで、その胸のうちは止まることなく出ていく。
「あのなあ、お前とテンテンを一緒にするんじゃない! お前と違って勉学も優秀、休校日まで勉強にしに来たんだぞ。お前もイタズラをしている暇があったら勉強したらどうだ!」
「おっちゃん、ラーメンおかわり!! もう説教は聞きたくないってばよ。テンテンはどうしてあんなにつまらない勉強できるんだ?」
「どうしてって……」
そんなこと言われても彼女にはわからなかった。勉強することは好きではないが特に面倒なことと思わなかったから。必要なのだからしていただけだ。きょうに限っては何か参考にすることがあればいいな、と思う程度のことだ。
「火影になりたいと思うのなら少しは勉強しなきゃだめだぞ、全く」
「そんなことしなくても俺はパーッと立派な忍になって火影になるんだってばよ!!」
「はぁ……全く」
「火影? ナルトは火影になりたいの?」
「そうだってばよ! いつか火影になって里のみんなに俺のことを認めさせるのが俺の夢なんだってばよ!!」
「どうして?」
テンテンは不思議でならなかった。話を聞いていればナルトが噂に違わない落ちこぼれといってもいいくらいの実力しかないことがわか。それでも彼は天才といわれるうちはサスケをライバルと呼び、いつかは火影になると言う。どうしてそんなに真っ直ぐでいられるのか不思議だった。
「どうしても何も、一度言った言葉は曲げねえ。俺のその忍道に従って火影になる、それだけだ。そこに何か理由が必要なのか?」
「そうだな、ナルトの言う通りだ。少し話をしていいか?」
ナルトの純粋なその言葉に何も返せないテンテンをみたイルカは、何かに悩んでいることを察した。
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