第2話
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体術の型』はいいかな」
一瞬だけ自分が体術で敵の忍を圧倒する図を浮かべようとも思ったが、なぜか自分の代わりにマッシュルームヘアーの何だか濃い人物が出てきたため慌ててその本を棚に戻した。
代わりにいろいろな本を手に取ってみるもどれも納得がいかず、一通り読んでも参考にならないものが多かった。無駄ではないが今の彼女にとっては不要な知識だけが増えていった。
グギュル〜
「お腹空いたな……」
いつの間にかだいぶ時間が経っていたようである。時計をみれば、もうお昼をまわっている。朝ご飯を食べたとはいえ、ずっと本に集中して頭をつかっていたテンテンがお腹が空くのは当然だ。
鳴りやまないお腹と財布の中に入ったお小遣いを見比べてきょうは外でご飯を食べることにした。家に帰れば父親がつくってくれるだろうが、いまから家に帰るまでお腹が保ちそうにない。幸い修行終わりでお腹を空かせたアカデミー生向けのご飯処は近くに多くある。忘れずにカギを閉め、図書室を出たテンテンはお腹がなるのをなんとか抑えイルカの元へ向かった。
「勉強は終わりか?」
クキュゥ〜
「その、お腹空いちゃって。だからカギは一回返しますね!」
「そうか、悪かったな。そうだな、ちょうどいいか」
「……?」
「実はな、これからナルトと一楽のラーメン食いに行く約束をしているんだが、一緒に来るか?」
カギを預かったイルカは小さく鳴ったテンテンのお腹を聞かなかったことにしてテンテンを誘った。
「大丈夫なんですか?」
「ああ、昼時はさすがに警備の忍が変わってくれるし、わざわざこんな時間に来る生徒もいないだろう」
「そうじゃなくて、そのナルト君と一緒に私も行って大丈夫なんですか?」
「あ、そっちか。大丈夫! それよりも一緒にいることでナルトに少しでも刺激を与えてくれればいいと思ってな。アイツはいつもイタズラばかりで、その気持ちを少しは勉強に向けてくれればいいだがなぁ。もしかしてラーメン嫌いだったりするか?」
「い、いえ。じゃあ、一緒に行ってもいいですか?」
財布の重さも変わらず、大好きなラーメンも食べられる、いまの彼女に断るという選択肢は存在しなかった。
「ということで、やってきたってばよ!!」
「ナルト、先に行くな!! 全くもう、しょうがないな」
「イルカ先生とテンテンも早く来るってば! 早くしないと一楽閉まっちゃうってばよ
!!」
「いや、いくらお昼とはいえ、こんな時間から一楽閉まるなんてありえないから!! でも、早く行かないと混んじゃうし、なによりもうお腹が……。イルカ先生、行きましょ?」
「ああ、そうだな」
イルカとともにナルトと合流したテンテンは自己紹介を終え、さっそく一楽へと向かった。
オレンジ
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