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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第7話 彼の来た理由―前編
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とと、地上本部が機動六課のことを快く思ってないことだけ。
 しかもここまでくると、確定だったはずのその情報も怪しくなってくる。

 これでは判断を下すなど到底できはしないだろう。

 なら正確な情報が集まるまで待つしかない。ようは根気の勝負である。
 というより、ここまでくると――

「――案外、こういうストレスとかで、うちらを疲労させるのが狙いなんかもしれへんな〜」
「ふふ。ご冗談を」

 苦笑しながらおどけてみせたはやてに、シグナムも口元をほころばせた。

「さて、ほなそろそろいい時間やし、帰り支度でも始めよか! 明日も早いしな」

 色々と踏ん切りが着いたのかさっぱりとした顔ではやては言う。
 飲み干したコーヒー牛乳の空き瓶を近くのゴミ箱に捨て、全員に声を掛けようと息を軽く吸い込む。
 そして、声を出そうと口を開けた、その瞬間――

 ――頭の中に魔法による警報が鳴り響く。

「っ!! リインっ」
「探索魔法、サーチャー共に反応あり、場所は……近くの川辺です!!」

 はやての鋭い呼びかけにサーチャーと探索魔法の管理を任されていたリインがすぐさま報告を上げる。
 リインの報告にはやては頷きつつ、引き締まった顔を上げ、六課のメンバーを見渡していく。
 その場の全員が何も言われずとも話を止め、はやてのほうに厳しい顔を向けていた。
 その様子にはやてはよしと一度頷き、そして口を開いた。

「みんな聞いたな。くつろいどること悪いけど、今回の回収目標のロストロギアが網に引っ掛かった。すぐに回収に向かうで。機動六課、出撃や!!」
「「「「了解!!」」」」

 はやての号令の下、六課のメンバーが速やかに動き始める。
 陽が沈み、夜の帳が降り始めた海鳴市に、住民の知らぬところで戦いの気配が忍び寄っていた。


○●○●○●○●○●○


「んで、慌てて来たはいいものの……なんだコレは?」

 ラディの呆れた様な声に、全員が苦笑と思しきものを浮かべた。
 
 警報に慌ててスーパー銭湯を飛び出し反応のあった川辺に来てみれば、そこに広がっていたのは岸辺を埋め尽くすスライムの群れだった。
 最初はその気色の悪い光景に全員即座に結界を張り、バリアジャケットとデバイスを展開し警戒態勢を取ったのだが、向こうに敵意はないらしく、こちらになんの反応も見せないまま、岸辺で自由に体を揺らしていた。
 それを見て、まぁ害はなさそうだし作戦会議でもしようかという話になったのだった。

「というかこれホントに今回の回収予定のロストロギアなんですか? なんか聞いてた話と随分違うんですが」
「サーチャーも探索魔法も今回の回収予定のロストロギアの反応を感知してるです!! これが、回収予定のロストロギアで間違
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