暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
未練-リグレット-
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よ。んじゃ旦那、俺をあっちに投げて下せえ」
地下水の頼み通り、シュウは地下水を放り投げようとしたときだった。
「怪獣が現れたぞ!全員、直ちに出撃せよ!」
周囲の見張りの兵たちが騒ぎ始め、武装していった。おそらくモルヴァイアが出現したために、迎撃に向かわされているのだ。
「ヘンリー、お前は他数名の者と一緒に船の見張りに入れ!」
「は、はい…」
その中にはヘンリーもいたが、彼は他の兵と共にその場で船の見張りを任されていた。あまり気乗りはしていないようだが、指示に従い彼は船の方へ向かう。
見張りはまだ他にもいるはずだ。できれば接触は避けておきたい。
「旦那、ここは俺の魔法を使うのを勧めますぜ」
「ん?あ…そうか、その手があったか」
地下水から声をかけられ、シュウは地下水が何を勧めてきたのかを理解した。
「では…頼むぞ。逆らったらへし折るからな」
「わ、わかってるっスから…」
半ば脅しを含めた頼み方に地下水は少し戦慄を覚えるも、すぐにマジックアイテムとしての役割に徹した。
「イル・ウォータル・スレイプ・クラウディ…」
メイジが杖を使ってそうするように、地下水を眼前に掲げて祈るように目を閉ざすと、シュウは呪文を唱え始める。そして地下水を一振りし、彼はある魔法を使った。
「スリープ・クラウド」
淡々と口にしながら、彼は魔法を振るった。すると、港周辺に深い雲が立ち込め始めた。
「な、なんだ…!?」
「気をつけろ!怪獣が攻撃を仕掛けてきたかもしれ……!」
霧が起こるような機構でもないのに発生した、突然立ち込めた雲にアルビオンの兵たちは、怪獣の出現と重なって混乱を強める。しかしそれけではない。
「お、おい!どうした!」
「こっちも人が倒れたぞ…!」
「まさか、これ…は…!」
深い霧が立ち込めていてよく見えない。だが、何かが倒れたような音が聞こえてきた。
「スリープ・クラウドか…なるほど、確かに有効だね」
今の魔法を見て、マチルダは納得した様子で呟く。
スリープ・クラウド、水系統の魔法の一種で、その名の通り雲に包まれた相手を眠りの世界に誘うものだ。
「水の魔法は得意っスから」
「すごい、兵士さんたちが皆寝てる」「すげえ…」
子供たちも関心を寄せていた。今の魔法の影響で、少なくともアバンギャルド号の船着場周辺のアルビオン兵たちは全員眠りに着かされた。
「…上出来だ。それじゃ行くぞ」
若干得意げに言い放つ地下水。シュウは一言ねぎらいの言葉を送ると、パルスブレイガーをガンモードに変形させ、麻酔弾をセットする。そして彼を先頭に、マチルダを最後尾にし、一団は船へ向かう。全員に急いで船へ…アバンギャルド号へと向かった。
が、しかし…ここで思わぬ者と遭遇した。
「誰だ、そこにいるのは!」
声に反応して、シュウたちは声のほう
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