未練-リグレット-
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たちを揃えている姿など見られるのは避けて起きた。万が一睡眠魔法が解けないとも限らないし、ヘンリーがそうだったように、魔法に耐えたか別の場所から異変に気づいたものが駆けつけないとも限らない。地下水一人(?)に任せて奥にも限界があるし、今は自分たちがいるから抑止力が働いてるが、一人だけに任せるにはまだ信頼するには早すぎる。
「おや、こいつは珍しいな…ガキどもはともかく、別嬪の姉ちゃんがいやがるぜ」
「!」
悩んでいる最中、またしても誰かが自分たちの前に現れた。
それも一人じゃない。5人…10人…いや、何十人もの、いかにも賊としか思えないならず者たちが揃っていた。中にはアルビオン兵と同じよろいを身に着けている者もいる。
「レコンキスタ共が揃いもそろってバカ面をさらして寝ていると思ったら…どうやら姉ちゃん、あんたがなにかしたみたいだな」
「あんたたちは…!?」
何時の間に、こんな数の賊が?マチルダは戦慄する。よりによって、船を奪取で競うなこの状況で、シュウとテファの失踪と重なってこんなことになるとは。
「俺たちは、その船の元の持ち主さ。この日のために、散り散りになっていた仲間を集めさせてもらってたんだよ。」
賊の一人が言う。
ついに炎の空賊団がここに勢ぞろいした。
「なるほど、あんたらが…アルビオンの空を根城にしていたって噂の、炎の空賊団か」
裏家業に勤めていたマチルダも話は聞いたことがある。アルビオンの貴族、その中でも悪徳貴族から財宝を奪取する義賊で、多くの賊がレコンキスタ側に着いた中で唯一、王党派に味方をした空賊団だとか。
しかしこれは厄介なことだ。シュウとテファがいない上に怪獣が出てきたこの状況で、賊が現れた。しかもそれが本来の船の持ち主だった。黙っているはずが無い。
「ん?あんた…その顔どこかで見たな」
「あ、船長!この女…確か『土くれ』ですぜ!」
それが縁なのか、空賊団の誰かがマチルダの顔を見て、彼女が悪名高い盗賊『土くれのフーケ』であることに気がついて声を上げた。
「ほう、お前さんがあの土くれか…」
すると、威厳のある声と共に、空賊たちが自分たちの中央に道を広げる。すると、サイトたちがこのアルビオンの空にて会った空賊団の船長三兄弟、ガル・ギル・グルの3人がマチルダたちの前に姿を現した。
テファはシュウを追い続けた。しかし、しばらく追い続けている内にシュウの姿を見失ってしまった。
「どこ行っちゃったのかな…まだここから遠くに入っていないはず。くまなく探しに…」
っと、一歩前に踏み出ようとすると、脚に何か妙な官職を覚えて立ち止まった。足元を見やると、そこには昼にも見た、黒い花が咲いていた。
「この花…」
アスカも、この花について知っていた。確か、モルヴァイアとか言う名前の怪獣と関係しているものらし
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