Fate/stay night
1177話
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た者達もそれに同意するように頷き、面倒見がいいという意味ではこっちも同様の綾子も頷く。
普段であればそれに対してああだこうだと言うんだろうが、今回の場合はそれを狙ってのことだったので、寧ろありがたい。
「幸い俺のスライムで偵察した限りだと、棺桶に入っている者以外は誰の姿もないから中に突入しても問題はないと思う。……ただし、何らかの魔術的な罠がある可能性は否定出来ないから慎重に行くぞ」
「スライムとかいうので、その罠も発見出来ないのか?」
「無理だろうな。いや、勿論ある程度の罠は探すことが出来るだろうけど、スライムの探索にも制限がある」
温度と音でしか探索出来ないというのは、スライムにとってはかなり重要な秘密なので口にはしない。
それを聞けば、温度と音以外で対抗する手段を思いつかれかねないし。
今はまだ敵対する気がないし、向こうにしても大聖杯の正体を知った以上は迂闊な真似をするとは思わないが、こっちの手札は隠しておくに越した事はない。
他の面子も結局俺の言葉に従い、周囲を警戒しながら教会の中へと入っていく。
シン、と静まり返った教会の中は、2月という事もあってかなり冷え込んでいる。
混沌精霊である俺や、サーヴァントであるセイバー、ライダー、綾子辺りは平気だろうが、他の面子にしてみれば結構寒いと思う。
特に凛の場合、この寒空にも関わらずミニスカートで生足の太股を剥き出しにしているのだから。
これはあれか? 俗に言う絶対領域とか、そういう奴か?
まぁ、その絶対領域に触れる事が出来るのは、俺と綾子くらいしかいないんだが。
そんな風に考えている間にも礼拝堂の中を通り過ぎ、奥の方へと移動する。
「ここだ」
少し隠されたようにして存在している地下へと続く階段。
その階段を他の皆を引き連れて下りて行く。
どこかゾワリとする雰囲気を感じつつ、一番下まで下りる。
そうして、目の前にあるのは頑丈そうな扉。
生贄と化している者達が逃げようとしても、逃げ出せないようにという為だろう。
言峰自身はその力でこの程度の扉は普通に開けられるだろうし。
この中で先頭を進んでいる俺が当然扉を開ける事になり、ギギッという音と共に扉が開く。
その瞬間に部屋の中から漂ってきたのは、明らかに死臭と呼ぶべき何かだった。
いや、中にいる奴は死んでいないというのは理解している。
そもそも、死んでしまえば魔力を生み出す事は出来ないのだから。
ネクロマンサーとかなら可能なのか? 吸血鬼とかゾンビとかがある世界なんだし、その辺の魔術があっても不思議じゃない。
ただ、言峰が修めた魔術は基本的なものだけだった筈だから、多分それはないだろう。
つまり……
ゴクリ、と後ろで誰かが息を呑む音を聞きながら
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