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魔法科高校の有能な劣等生
影の憂鬱と零宮の喪失
入学初日 影の高校デビュー
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ば先には進めない程の。
「あの……君の名前は?」
「?…………あ、言ってなかっね!? ごめん!」
 わたわたと美少女は顔を赤くし取り乱しながらも自己紹介を始めた。
「私、零宮……零宮 あやな。
 一年B組、そのすみませんでした!」
「え、なんで?」
「だ、だって……自己紹介もしてない!名前も知らない人から急にランチのお誘いですよ!?
 怖くなかったですか?」
「……別に、怖いとは思わなかったよ。
 まぁ、ちょっと驚いたけど」
「うぅぅ…………私、恥ずかしくて死にそう」
 何もそこまで落ち込まなくても――――俺はちょっと嬉しかったし。別に恥ずかしがらなくても……。
「その、私……影君と話がしたくて、そのランチに誘っちゃいました。
 すみません……自己紹介もせずいきなり馴れ馴れしくしてしまい」
「いいよ、逆にそれくらい馴れ馴れしくされると……なんて言うかさ。
 友達出来るの早そうだし俺は……羨ましいかな」
「……そうですか……そのありがとうございます」
 互いに顔を真っ赤に染め、明後日の方向に首を曲げていた。
 緊張や恥ずかしさで頭の中いっぱいでどうすればいいのか分からない状況に二人の男女は困惑し悩める。
 そこで影は思った。
 ――――まぁ、こんな事も悪くはないかな。

 昼休みを終えた生徒達は憂鬱な気分で授業に取り組み、真剣な眼差しで黒板に映し出された文字を机の端末に写す。そんな作業を1時間も続ける同年代の若者を見ると何を真剣に頑張ってるんだ? と言ってやりたい気分になった。
 まぁ、これが本来の15歳の少年少女の在るべき姿なんだろうけどさ。俺には明る過ぎるよ。
 俺以外の学生達は輝いている……そんな彼等の姿を見るのは苦痛で、大抵の授業は外を眺めている。
 外の景色を見ると落ち着く。微妙な雲の変化や人のざわめきを見るのは楽しいし和む。
 暇な時間を外の景色を眺める事に費やしていると。たまに、視線を感じる。
 大勢の視線…………まぁ、このクラスの生徒のなんだけど。
 その視線は俺が黒板を見ると同時に消えた。あの時の同じだ、食堂の時と。
 俺は居るけど居ない様な扱いって事は理解してるけど。こうも見られると流石に嫌気を感じる。
 その元凶を作ったのは俺で、その元凶を潰さない限りこの現状は変わらない。それは解ってる、でも、解っていてもアイツをぶっ倒すのは骨が折れそうだ。
 ―――――この端末から生徒会長の情報って調べられるかな?
 俺は授業中と解りつつも机の端末から校内ネットワークにアクセスした。
 まずは個人IDの入力……認証完了。一時的ランク【劣等生】無月 影…………っと。
 優秀な魔法科高校の制度を一時的に取り入れ一時的に【優等生】と【劣等生】に分ける制度、その制度の一時的に発動に校内での生
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