第03話 初めての海上戦
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取り直して警戒を続けつつ再び敵帆船に攻撃を仕掛けていった。
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加賀の航空射撃が成功したのを確認しながら、天龍はさらに加速して敵帆船に接近してく。敵帆船に近づくにつれて、帆船の甲板に立っている乗員たちも目に見えるようになって行った。そして、加賀からの命令による敵帆船の撹乱を成功させるために敵の乗員の目を惹きつけながら接近して射撃を繰り返していく。
「うっしゃぁっ!続いていくぜ!」
天龍が吠えて敵帆船に攻撃を加えていく。
「ちょ、ちょっと待って天龍さん! あ、当たってー!!」
天龍の後ろでは少し遅れながらも吹雪が攻撃を加えていって、確実に敵に被害を与えていく。
「続いて、私が! 第一、第二主砲、斉射始めます!」
天龍と吹雪が速度で相手を翻弄している後ろから、気合十分に妙高の20.3cm連装砲が攻撃を加えていく。妙高が敵帆船に近づきながらトドメの一撃にと20.3cm連装砲を狙いを定めて撃っていく。
ドォンと空気を振動させる大きな音を響かせながら、20.3cmという口径から発射された弾はかろうじて生き残っていた帆船に直撃していく。もちろん、強力な20.3cmの主砲を防御もなくマトモに受けてしまった木製であった帆船は艦首の根本から木っ端微塵に吹き飛んでバラバラとなっていった。重巡洋艦である妙高の攻撃は重く狙いも的確で、一発撃つごとに敵船隊の状況が悪化してく。
3分間で5隻あった船の内、3隻がマストの真ん中からバキッとへし折れて帆が海へと倒れこみ船隊は傾いて航行不能になっていた。
そして残りの2隻はかろうじてマストは立っていているが、天龍と吹雪による攻撃で張られた帆は破れており、妙高の攻撃によって木製で出来ている甲板はボロボロになっている。今のところかろうじて海の上に浮かんでいるが、5隻の帆船は大破状態だったため敵船の機動力は無いに等しかった。
残りあと僅か、と妙高さんが再び構えて連装砲斉射を始めようとした時に、突然強力な風が吹き始めた。
「これは?」
妙高が最初に海の異変に気づいて、疑問の声を出す。今まで天候や波の感じは穏やかな海だったのに突如発生した不可解な風。突風の吹くような海の状況ではなかったはずだと考える、しかし状況は一変して第二、第三の突風が繰り返し起こっている。
「おい、あれ!」
今まで攻撃を加えて居たボロボロになっていた帆船の1隻から小舟が脱出しているのを天龍が発見し、仲間の艦娘達に伝えた。
脱出した小舟には櫂ではなく小さな帆が張られていて、不可解なことに今現在吹いている突風とは逆の方向に風を受けて進んでいるの
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