第五章 黒トリガー
第八話 あなたたち・・・
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
私は狩るべきものにすぐに気づけた。
だって・・・気配が明らかに違ったから。
気づいたと同時に怖くなった。
アフトクラトルの者が来るには早すぎるから。
なら、あれは何か。
答えはきっと一つ。
あれは私が来たことによる異端者。
私と同じなんだ。
グラスホッパーで移動しながら、目的地を見た。
誰かいる。
髪の長い女性がいる。
「同じメガネッこじゃなくてよかった〜
戦いにくいし。」
「あなたが・・・如月・・・」
私は話を続けたかったが、咄嗟に動いた。
彼女、黒トリガーだ。トリオン量からそう推測できる。
しかも、この地面に何かを張り巡らせている。
罠・・・?
違った。
女性の黒トリガーは、髪をブレードにして攻撃するもの。
しかも伸び縮み、シールド代わり可能というものらしい。
張り巡らせているブレードは、地上の攻撃の反応と反撃を防がせる心理攻撃。
「ねぇあなた、何者?
アフトクラトルの人じゃないんでしょ?
何が目的なのかな?」
「あなたが憎いから。」
・・・彼女、今なんて言った。
私が憎いから?
「ただのシナリオを歩くあなたが、なぜ今を生きるのか。
私にはわからないわ。
あなたさえいなければ・・・
いえ、いても構わないわ。繰り返すだけだから」
「あんた、私をこの世界に飛ばしたやつらの仲間!?」
「・・・この世界で生まれたあなたを、別の世界に飛ばしたらどうなる?」
「・・・・・・?
それは・・・飛ばされた世界の運命の枠組みに入る」
そう、体が幼いうちに免疫をつけるのと同じで、
子供が別の世界に飛ばされたら、その世界の運命に対応する体になる。
「あなたを元の世界に戻したら?」
「!?」
「そう、あの男はよくやってくれたわよ。
あなたが育った世界に送ったとき・・・
私たちから守るって彼は言ったの。
あなたは彼に守られていた。そして、私たちに利用されたの。
おかげで彼の消滅はシナリオの中では完璧だった。
守るが仇になって、私たちのシナリオをよくしたのよ、彼は。」
信じられない・・・
確かに彼は霊だ。でも・・・
死んだ人間を利用した?
彼の消滅があなたたちのシナリオ?
私が彼を敵と誤解したのは、あなたたちのせい?
「は?・・・
なんなの・・・あんたら・・・ふざけてる?」
「あなたをこの世界に飛ばすことで、彼の役割は誰が果たすのか・・・
この世界じゃなくてもよかった。
あなたが来てあなたが世界に合わせるのか、世界があなたに合わせるのか。
結果、世界はあなたに合わせたわ。
だから、彼の代わりができた。」
それが風間隊・・・
なんでそんなこと、する必要があったの!?
「
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ