3話
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」
彼はまったく相手にしなかった。どころか、頭のおかしい人扱いである。これには同情を感じ得ない。
「…パパじゃないの?」
「ヴィヴィオ、すまないがオレは君のパパじゃない。先程も言った通りだ」
「残念…。じゃあママとの関係って?」
不意をつかれた質問に無言になってしまう。事実、彼女達との関係はなんだろうか。仲間…では無いし、友達…は彼女達が嫌だろう。となると…
「学校に通っていた頃の同級生だな。少々特殊な出会いではあったが…」
「同級生…同級生かぁ…」
「友達ですら無いんだね…」
2人がショックを受けている事にも気づかず、ヴィヴィオに続けて話す。
「2人共優しく、強い人だからな。その2人に並び立てるようにはなりたいと思っている」
それを聞いた2人は顔を上げ、彼を見る。彼は2人を見て口元に笑みを浮かべていた。
「白夜…」
「まぁ少々抜けているところもあるがな」
彼の放った一言に2人は「うっ…」と苦い顔をする。
「君の母親は、信頼に値する人物だ。安心していい。彼女達に教わっている限り、君が母親を護れる程度には強くなれるだろうさ」
そういって彼はヴィヴィオの頭をなでる。そしてうなだれている二人のほうを向き、
「じゃ、そろそろ帰るよ。今日はありがとう」
「あ…。うん。またね、白夜!」
「ああ、またな。フェイト、なのは」
彼が帰ったあと、二人は彼について話していた。
「白夜くん…私たちのコトあんなふうに思ってたんだ…」
「まさか…私達の想いに気付いてなかったなんて…」
「「はぁ…」」
これでも過去、彼女たちはさんざん彼にアピールしてきたつもりだった。お互い二人きりで遊んだり、プレゼントをあげたり、バレンタインにはチョコを上げたりetc,etc…
もしかして彼は鈍いのだろうか…。そう思ったことも過去にはあったが、確信した。彼はこと戦闘においては右には出るものがいないほどには強いが、彼は自身のことに関しては必ずと言っていいほど後回しにする。他人のことばかりを優先してしまうのだ。そのため、困っている人がいたら助けてしまうなど、いいところではあるのだが、少しお人よしすぎるのだ。そのため中学時代は大変だった。何せ、彼のその優しさのせいで、勘違いする女子生徒が後を絶たなかった。
ちなみに彼女たち二人はお互いに彼のことが好きだと打ち明けている。どちらが彼と恋仲になっても恨みっこなしだと。だが、彼はそのアピールすらも気づかないので可哀想なのは彼女たちだろう。
「もしかして、正義の味方の時に何かあったのかな…?」
唐突にフェイトが口にした。各世界を回り、人々を助けてきた正義の味方。彼はその時のことを話
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