3話
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偶然で、自分から助けるつもりなどないし、彼女はオレのことを覚えていないだろう。なのに、高町はオレをなんと説明するつもりだ?」
「そんなの決まってるよ?『正義の味方』のお兄さんだよ。」
「…」
「うそうそ、冗談。でも会ってあげてほしいんだ。」
彼女はまっすぐオレの眼を見て言う。
「…いいだろう。少しだけだ。…で?今になって何故会いに来いと?」
彼がそう言うと彼女は心底嬉しそうな顔をした。
「実はね、今日ヴィヴィオの四年生進級お祝いなんだ。だから…」
「なるほど。理解した。別に行くのは構わんが、本当にすぐ帰るぞ。」
「うん。わかってる。」
彼女は実のところ、彼を帰すつもりなどなかった。彼女の親友フェイトと、あることを彼に言う必要があったからだ。
「店じまいをする。少し待て」
彼はそういって店の戸締りをし、表に待たせている彼女のもとへと向かった。
「すまない、待たせたな。」
「大丈夫だよ。それじゃ行こっか」
彼女の家に向かっている途中、彼女は終始笑顔だったが、彼はそんな彼女を見て、不思議に思っていた。
家の前につき、彼女が玄関をあけると、テスタロッサが出迎える。
「おかえり、なのは…って白夜!?」
「…突然邪魔をする。」
リビングにて彼らは向かい合っている。彼女が話した内容については、彼の予想を裏切ってきた。
「昔のように名前で呼べと?」
「そうだよ。ね?フェイトちゃん」
「うん。また昔みたいに一緒にいたいな…」
彼は一度瞑目し、彼女らに険しい視線を送る。
「オレにその資格はないだろう。お前たちの前から姿を消しお前たちと戦ったオレには…」
彼女たちはそんなことはないと否定する。彼は確かに戦いはしたが本質は変わってはいなかったのだから。
その後も彼女たちはあきらめもせず、彼を説得し続けた結果、彼はついに折れた。
「わかったよ。フェイト、なのは。オレはお前たちの言う通りにしよう。」
彼が諦めとともに口に出したその言葉に彼女たちは喜んだ。やっと念願かなって、彼の説得に成功した。
そして彼は彼女たちの娘であり、自身も助けたヴィヴィオと再会を果たした。そんなヴィヴィオが放った一言が彼自身を追い込むことになるとは…
「もしかして、パパ?」
この一言により彼が返したことはひとつ。
「君のママ二人とは別に恋仲というわけではないし、そこまで深い仲でもないさ」
それを聞いた2人は見合わせ、名案だとでも言うように彼に提案する。
「白夜くん!ヴィヴィオのパパになろう!」
「なにをトチくるったことを言っている。正気で言っているのなら今日は休むことを勧めるぞ
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