sts 20 「賑やかな朝」
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抜かれそうだし言いたくもなるよ」
マリーさん、そういう言い方は年齢を感じさせますよ。
などといった考えも浮かばなくもないが、それ以上にあまり子供の頃の話をしないでほしいという想いのほうが強い。出会った時の年齢が年齢だけに仕方がない部分もあるわけだが、昔から馴染みのあるなのは達ならまだしもフォワード達の前では恥ずかしさを覚えてしまうのだ。
「小さい頃のショウさん? ティア、どんな感じだと思う?」
「私が知るわけないでしょ」
「僕、知ってますよ。フェイトさんから色々と話は聞いてましたし、昔の写真を見せてもらったこともありますから」
「わたしもあるよ。何ていうか、今のお兄ちゃんをそのまま小さくした感じだよね」
何やらフォワード達が小さい頃の俺の話で盛り上がっているようだが……まあそこは置いておこう。流れ的にああなってしまうのも無理はないのだから。だが……。
俺の視線はフォワード達からフェイトへ移る。昔話をするのは別に構いはしないのだが、俺がいないときに話題にされていたとなると気になるのは当然のことだろう。
こちらの視線に気づいたフェイトは、俺にとってよろしくない話でもしたことがあるのか、露骨に目を泳がせるとぎこちない動きで顔を逸らした。フェイト、お前はいったい何を話した。
「あっ、話は変わっちゃうんだけどショウくん最近シュテルちゃんと話してる?」
「はい? ……まあちょくちょく連絡は取ってますけど」
俺とシュテルは、デバイス関連のことで互いに頼んだり頼まれたりしている。話している頻度で言えば義母さんよりも上だ。別にケンカした覚えもないし、心配されるようなことはないはずだが。
「どうかしたんですか?」
「いやね、この前会ったときにどことなく寂しそうに見えたからさ。ショウくんとあんまり話してないのかなって思って」
「あの……その発想はおかしいと思います」
確かにシュテルは動物に例えるならネコのような奴だ。意外と構ってほしくてからかってきたりもする。が、だからといって俺に構ってもらえないから寂しがるような奴ではないだろう。
そもそも俺は仕事の話が主だが頻繁に連絡を取っている。その中で世間話のようなこともしているのだから、それでも寂しいのだとすればレヴィやディアーチェなどと話せてないからではないのだろうか。
「おかしくないよ。いつも傍に居た人がいなくなったら寂しいものでしょ」
「マリーさん、その発言は誤解を生みかねないんですが?」
「誤解されちゃったらそのままの流れで本当に付き合っちゃえばいいと思うよ。ショウくんとシュテルちゃんってお似合いだし。ねぇシャーリー?」
「そうですね。昔は一緒に暮らしてたとも聞いてますし、良い夫婦になる気がします」
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