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逆襲のアムロ
19話 それぞれの休暇
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モーラがそう呼びかけると後ろよりキースがモーラの下へ寄ってきた。

「呼んだかいモーラ」

その関係は友達の上をいくような親しみだった。そのことにニナは唖然とした。

「貴方たち・・・いつの間に・・・」

その反応に2人とも笑った。

「まあ、色々あるのさ」

「そう、ニナさんもこういうご時世なんだから、色々考えてみたらいいんじゃない」

ニナは深くため息を付き、再びコウへ指示を出した。

その30分後、3機のジム・カスタムがやって来た。
目的はガンダムとの模擬戦であった。

ルール説明はニナが行った。

「いい!各機ペイント弾を持ったね。3発受けたら終了だから」

コウは目の前のジム・カスタムらに緊張した。
乗っているパイロットがアムロ、バニング、アレンであったからだ。

バニングは模擬戦とは言え、アムロと戦えることに高揚していた。

「レイ大尉と戦えるとは思いもよりませんでした」

そうバニングが言うと、アムロは謙虚に話した。

「お手柔らかに、バニング大尉」

アレンも2人の偉大なパイロットを目にして、気合いが入っていた。

「よし!自分の実力が図れる良い機会だ」

アレンはそう自分に言い聞かせていた。

コウはマニュアルを読み漁っていた。緊張を解す為だった。
それに気が付いていたニナはモニター通信でコウに語り掛けた。

「コウ。マニュアルを外しなさい」

コウはその問いかけにビクっとした。

「なんだ、ニナか。集中しているんだ」

ニナは再びため息を付いて、コウを窘めた。

「いい?コウ。実戦にはマニュアルはないの。テストに教科書は持ち込めないでしょ!勉強の成果を目の前だけ見て、集中するの。わかった?」

コウはニナの言うことがごもっともと思い、すぐさまマニュアルをしまい、すーっと精神を落ち着かせていた。それを見たニナは笑みを浮かべ、心の中で「それでよろしい」と思った。

「では、模擬戦を始めます」

ニナが各機にそう伝えると、各機それぞれ動き始めた。


* オーガスタ研究所 3.25 14:00


シャアは再びアメリカへ戻っていた。ハヤトたちはオーストラリアに居たままだった。部隊もそちらに置いてきていた。不測の事態の為にということだった。

シャアはアメリカに戻ってきた時は必ずオーガスタ研究所に寄るようにしていた。
その随員として、カイとセイラが便乗していた。

施設はサナトリウムの様で自然に溢れた屋内であった。
その屋内を見たカイとセイラは感嘆していた。

「すごいな。こんな大きな箱ものに自然を取り入れるなど、よくわからんが、すごい・・・」

「ええ、兄さんはここへは何度も来ているのですか?」
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