第九十一話
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リズたちの防具を直すために、かつてSAO1のお針子と唄われたアシュレイさんのところへ向かった、パーティーにルクスを加えた自分たち。どういう話の展開だったか、《ビーチの英雄は君だ! 〜水着コンテスト〜》などという怪しい大会に出ることになり。少し休憩だとばかりに、揃って机に座りながら、余った焼きそばを口に入れていた。
「ずっと作っててくれてありがと、ショウキ。……でも本当に美味しくないわね、これ」
「お安いご用だが、一応シェフの前で言わないでくれるか」
海の家らしい焼きそばを追求して制作されたソレは、正直に言って美味しいとは言い難い。とはいえ作った自分の前でそういうのは如何なものか、とスポーティーな赤い水着を着たリズを小さく睨む。
「ごめんごめん。こういうのは雰囲気を楽しむものってね。ねぇルクス?」
「ああ。凄く美味しいよ、ショウキさん」
彼女の癖であるらしいその男のような口調に苦笑しながら、俺は「お褒めに与りどうも」と返しながら、やはりあまり美味くない焼きそばを口に含む。海から来る潮風まで交じったソレは、安っぽいソースの味に加わりなおしょっぱい。
「そういえばルクス、あんたちゃんと焼きそば売る時に『ギュッ』ってやった? ギュッと」
「え、ええと……」
白いビキニタイプの上に腰部にパレオを巻いたルクスが、リズの箸をそちらに突き出した問いかけに困惑する。行儀が悪い。
「世の中には、そうやりたくてもやれない人だっているんだから」
「誰見て言ってるんですか!」
背中の部分は大きく露出していたが、スクール水着を彷彿とさせるような水着を着たシリカに、ご機嫌を取るようにリズはいい笑顔で水のお代わりを注ぐ。シリカはそれにそっぽを向きながら、自分の分の焼きそばをピナの皿に移していた。ピナには好評だったらしく、とても美味そうに焼きそばが減っていく。
「シェフ冥利につきるな……ごちそうさま」
「ところで……その……リーファさんが……」
先程から一言も発していない――どころか、机に突っ伏して微動だにしないリーファに対し、シリカが遂にその存在に触れる。何があったか聞きづらくてずっと放置していたソレだったが、そろそろ食卓も終わる頃合いとなって、もう方っておくわけにもいかず。
「……リーファ?」
「……もうリズさんと海なんて来ない……」
一息。一人だけ明らかに一段階サイズが違う、露出度の高い水着を着たリーファに恐る恐る声をかけてみると、そんな怨念が籠もった声がかろうじて、しかし地の底から響くように確実に語られた。リーファを除く全員が反射的にリズを見ると、リズも凄まじい反応速度で顔を逸らした。
「リズ」
「……反省してるわ」
そんなこんなで不味い焼きそ
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