暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
孤独を歌う者 4
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心に現れた。

「『扉』のマリア。これを、お前に返す」
「!」

 幼女に向けて差し出したのは、いつからかレゾネクトが当たり前に首から下げていた『月桂樹の葉をくわえてる水鳥を模した』銀色のペンダント。
 幼女の手に収まった途端、それは形を変え。
 母さんの目と同じ色の宝石が付いてる、片翼型のブローチになった。
 幼女の顔が、驚愕に染まる。

「この空間だけは、壊すぞ」

 言うなり、宝石がピキッと音を立ててひび割れ……粉々に砕け散る。

「……っあ……ああっ、うああぁああああ!!」

 遠見で繋がっていた空間が。
 母さんが。
 レゾネクト本体が。
 壊れ……っ……



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