孤独を歌う者 4
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。
……レゾネクトに弾き飛ばされた。
「此処は……神殿?」
青い空。揺れる草木の緑。緩やかな風。地面を覆い、散乱する石床や石柱の残骸。
殆ど覚えてなかったけど、間違い無く、私が私を自覚した場所だ。
「本当にまた来ましたね。あ、リース。お久しぶりです」
クロスツェルが周囲を見渡して……何か居る?
ちっさいのが飛び回ってるみたいだけど、よく見えん。
虫か?
「私とロザリアさんとティー、マリアさんとクロスツェルさんとリースさん……ですね。マリアさん本体は玉座の間に残されたのでしょうか」
女神が一同を確認する。
私もぐるりと視線を泳がせて
「……みたいだな。あの野郎、どういうつもりだ?」
他の連中はともかく、私まで追い出した。
数千年待って手に入れかけた材料を、今になって手放すとか。
母さんの何を映して、こんな行動に出やがった!?
「本当に勝手過ぎる奴だな! ムカつく!」
遠見は……あ、まだ繋がる。
母さんはレゾネクトに抱き付いたままだ。
何か話してる?
「……これが、お前の答えなのか」
レゾネクトの表情からは、すっかり覇気が無くなってしまった。
こうさせたのは私。いいえ……私達。
貴方は最初から、私達を敵だと思っていなかったのに。ただ私達に問い掛けていただけなのに。そう感じ取っていた筈なのに。
それでも私達は、世界を破壊する魔王として、貴方を警戒していた。
……何処の誰が、剣を構えながら迫って来る相手を、好意的に受け入れられるというのかしらね?
貴方が私達に牙を剥くのは当然だった。
あの時も、そうさせたのは私達だ。
私達のほうが間違えていた。
「そうよ、レゾネクト。これが私の答え。貴方が何故、何の為に今日まで生きて来たのか。何故私達と戦ったのか。それはね……「勇者一行を殺す為」よ」
勇者一行は、あの時に死んだ。
アルフリードもウェルスもコーネリアも。
そして私も、レゾネクトとアリアの契約を知って狂った瞬間に死んだ。
此処に居るのは亡霊。
過去に生きていた……それだけの屍。
「死を迎えた者に、未来は無いの。子供達の幸福を願って、祈って、消えるのよ。私達はあの世界に居てはいけない。だから、貴方の手で全部壊して。終わらせて。過去は過去に。未来は子供達へ託して。私の望みを叶えて……レゾネクト」
レゾネクトは幼い子供だった。
言葉よりも何よりも、態度で示すべきだったのに。
アルフリードだけが「レゾネクト」を見ていたのね。
だけど、「魔王」を見ていた私達の所為で、最後に間違えた。
「マリア……!」
レゾネクトが私を抱き締める。
私に笑って欲しいと……壊したくないと願ってくれたのは
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