第十三話「銀髪と眼帯とロリにはご用心?」
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……」
そう弥生が、俺にラウラのデータを見せた。クリアファイルに挟まっている書類には、ラウラの写真と部隊の詳細な情報までもが記載されている。
「ラウラ・ボーデヴィッヒか……って、おいおい? ISを軍用化するのは世界的に禁じられてんじゃないか?」
そう……ISは、あくまでスポーツ種目。それが、いつのまにやら軍用化されており、世界は知らんふりを続けてはスポーツ競技よりも軍備の方へISを回している。
「世界が決めたルールなんざ、あてにはならねぇよ? 表世界のお上にとっちゃあ、ルールなんて破るためにあるって認識なのさ? 初めから守ろうなんて気はこれっぽっちもありゃしねぇ……」
太智は、そう言って懐からタバコを取り出した。ちなみに俺と清二、そしてこの太智は皆成人をむかえている。
「太智さん? 見つかったら、織斑先生に怒られますよ?」
と、心配する弥生だが、太智は気にしていない様子。
「とりあえず、一夏! お前は、あのラウラってガキに十分注意しろ!? 奴はひょっとすると、お前さんのデータを盗むか、あるいは拉致か暗殺を企てているかもしれねぇ……ドイツが送りこんだISの尖鋭部隊の隊長だ。これでもかってぐらいに警戒しろ!?」
と、太智は注意深く一夏へ言った。
「そうだ、一夏君? これを持っていて?」
次に弥生が一夏へ一枚の札を手渡す。
「相手に殺意を感じたら、警報を鳴らして私たちに知らせてくれます。これを肌身離さず携帯しておいてください」
「あ、ありがとう……弥生さん」
大げさだと、一夏は苦笑いしながら御札を受け取った。
昼休み、ジャージ姿の俺と一夏はアリーナを借りてお互いの腕を高め合っていた。一夏に負けじと俺も共に汗を流しながら零と白夜が刃を交えた。
「おいおい? いつの間に強くなったんだ一夏?」
下手すれば、俺よりも強くなったのかもしれない。
「狼さんこそ、隙のない攻撃が半端ないですよ?」
お世辞とは言えない表情で俺の攻撃を必死で防ぐ一夏は、汗だくになっていた。
空中戦もそうだが、RSの主な戦闘環境は地上戦である。空中とは違って、自由自在に移動できるのとは違って移動区域が限られるために空で戦うよりも厳しい。
俺たちは、アリーナの地を駆け回って何度も剣を交えて戦い続けた。
「ふぅー! 良い汗かいたぜ?」
お互い汗だくになりながら、それぞれの刀を鞘へ納めた。
「早くシャワー浴びたいですね?」
「ああ、さて……そろそろ昼休みが終わるころだし早くシャワー浴びて戻ろうぜ?」
「はい!」
俺たちは、そのままシャワールームへ向かおうとしたが、そんな俺たちの背後を呼び止める少女の声が聞こえた。
「待て……」
「ラウラ?」
そこには、今朝一夏を殴ったあの転校生の姿があった。
「何しに来たんだよ?」
一夏は、ぶっきら棒に尋ね
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