第十三話「銀髪と眼帯とロリにはご用心?」
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「眠ってもらった」
『やれやれ……前回のパリ支部の筆頭も同じようなことをしたな?』
「前者のしたことは賢明な判断だ。やはり、どれほど事情を説明しようが、相手側は信用してはくれないようだった。俺が、『男』というだけでな?」
『ま、とにかく目立たないように実行しろ? 同士に見られるのはともかく……IS側の人間には出来るだけ見られぬよう彼女を始末しろ』
「了解……で、問題のターゲットはどこにいる?」
『今朝、一年一組に転向して来たらしい。お目当てはブリュンヒルデだそうだ?』
「そんなに彼女は人気なのか?」
『ああ、女共からすれば絶大な人気らしい』
「その、ラウラという軍人も千冬のファンなのか?」
『いいや、情報によると千冬は彼女の恩師らしい……当時、いろいろとあってドイツの軍事施設で黒兎部隊の教官を務めていたとか? どのみち、敬愛する人物=ファンってことだ』
「くだらんな……」
『では、通信を切るぞ? ターゲットは一年一組に居る、忘れるな?』
と、本部とのやり取りは終わり、ヴォルフは再び歩き出した。
しかし、ふと背後から銃口を向けられていることに気付き、ヴォルフはゆっくりと振り返った。
そこには、警備員の女性たちがISを纏って彼に対し銃を構えていた。
「止まりなさい! IS学園侵入の容疑で逮捕します!!」
警備員の一人が叫んだが、ヴォルフは動じることなく片手を頭上へかざした。そのポーズを合図に頭上から光の陣が現れ、そこから巨大な大剣が降りてくる。それを片手で握りしめ、その大きさに似つかず軽々と華麗に大剣を振り回した。
「そ、その姿は……男専用のIS!?」
「そんな……また前回と同じパターンじゃない!?」
動揺する警備員達に構わず、ヴォルフは剣先を向ける。
「相手がISなら容赦はせん……」
と、同時に警備員の悲鳴がこだました。
*
ホームルームが終わって休憩時間が訪れる。
早々に転校生からの喧嘩を買った一夏、そしてそんな一夏に箒がしつこく問い詰めてくる。
「一夏! あの少女はいったい何者なんだ!?」
「知らねーよ! いきなり殴ってきたんだ」
「お前が変な事を過去にしでかしたのではないか?」
「はぁ!? 何言ってんだよ! あんなチビ、全然知らねっつうの!!」
そんな一夏を見て、俺はまた厄介ごとが始まりそうでならないと心のどこかで不安を感じる。
「しかし……ドイツのラウラ・ボーデヴィッヒが転校とは、益々厄介なことになったぜ?」
清二が、ため息をついた。
「そうだな? すくなくとも、俺たちの敵になりうる可能性がある。何せ、黒兎部隊隊長だからな?」
と、太智。
「え、あのラウラってガキ……そんなに強いのか?」
俺は、キョトンと尋ねた。
「ええ、かなりの凄腕と聞きます。国家の代表IS操縦者を圧倒するほどの
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