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緑の地獄へ
1部分:第一章
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密林に桁外れの量の雨、熱い気候に本にあった様々な動物に魚達、そのどれもが彼の心を捉えた。そうしてだった。
 彼は小さいながらも両親にだ。こう言ったのである。
「僕、大人になったら冒険家になってアマゾンを探検するよ」
「おお、頑張れよ」
「その為には努力しなさいね」
 いい両親だった。それでだ。
 勇作はそれからも、成長していってからもアマゾンについての本を機会があれば読んだ。読めば読む程アマゾンは恐ろしい場所だった。
 熱く雨が多く視界は悪い。日光は密林に遮られその木々には猛獣達が潜んでいる。足元には毒蛇だ。川に入れば恐ろしい魚や爬虫類達がいる。しかも日本なぞ比較にならないまでに広大だ。それはまさにだった。
 緑の地獄だった。だがそこにだ。
 彼はえも言われぬ魅力、秘境として、そして大自然としての魅力を感じた。確かに地獄と言っていい恐ろしい場所だがそれでもだった。

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